1300冊の本を読んだ結果、「幸せ」とは何か③

幸せとは「日常を楽しむこと」と書きました。
1300冊の本を読んだ結果、「幸せ亅とは何か①→https://note.com/shee_shown/n/ndc1d1b206d8b

②→https://note.com/shee_shown/n/nd7cf4d32f0db

幸せに関する考え方で、哲学を分かりやすく解説しておられる飲茶さんのニーチェに関する著書『飲茶の「最強!」のニーチェ』をものすごく参考にさせてもらいました。

飲茶さんによると、ニーチェ哲学の考え方に、『永劫回帰』というものがあるそうです。

永劫回帰という概念を理解するために、例えば、宇宙系の中で、無限に時間を進めていくと、自分の人生がいつか全く同じ通りに繰り返す状況を想像して下さい。

これは理論的に全くありえないことではなく、有限の空間で物体(突き詰めていけば原子)がある物理法則に従って運動している場合、いつかは全く同じ場面に遭遇することがあり得るということです。私達は原子で構成されているわけですから、いつかまた全く同じように再構築することもあり得ることです。

{一般的には、今、宇宙にはエントロピー増大則といわれて、物体がどんどんバラバラ(乱雑)になっていく法則に支配されていますが、この先例えば宇宙が収縮したとすればそれが破られるかもしれませんし、少し壮大な話ですが、まあ哲学の思考実験ということです。
(ちなみに、生物はエントロピー増大則の中にいて、驚くべき事にバラバラにならず秩序を維持しています。一個体としては老化と共に最終的には自然に還ってバラバラになりますが、子孫を残して遺伝情報を維持しています😳)}

飲茶さんによると、重要な真理を見つけるために、こうした極端な状況を仮定した思考実験が、哲学でも行われるとのことです。

それでは、永劫回帰の世界ではどうなるか?
例えば、新しい経験や出来事も、その新鮮さを失うことになります。世間ではよく、人生は一回なのだから、面白い体験をしようとか、挑戦をしようとかいう風なことを言われたりしますが、これが何回も繰り返すとしたら、それは“新しい経験”ではなくなるのだから、価値は無くなるとなってしまいます。
また、永劫回帰の世界では、「目標を達成する」といった到達性も失われるということです。確かに如何に努力をして目標を達成しても、全く同じことが繰り返される永劫回帰の世界では、それって別に新しいことじゃないでしょ、前にもあったし、これからも何回もあるじゃんとなってしまいます。
これも、目標達成しようとか、目標設定して有意義な人生を送ろうとかいう現代の価値観とは真逆になります。

では、そのような永劫回帰の世界を想定したとき、どのように生きたらいいのでしょうか。

飲茶さんの解説によると、「今、この瞬間を力強く肯定して生きよう!」ということです。

どういうことか。無限のループの中でも、何度でも味わいたいという瞬間がもしあったとしたら、むしろ永劫回帰で良かったと思えるのではないでしょうか。それはほんの些細な出来事でもいいと言います。たとえば、散歩して風が気持ち良かったとか、友達とくだらない話で笑い合ったとか。そういった瞬間を肯定して生きる、そういったことをニーチェは言っているそうです。
これってまさに日常を楽しむことそのものではないでしょうか。
当たり前の結論を言っているだけかもしれませんが、あの大哲学者ニーチェが、永劫回帰という概念まで作り出して結論付けたことだと思うと、ちょっと真理だと思えてきませんか?☺️
哲学で論理的に考えて導き出した結論が「日常を楽しむ」ことなら、私たちは、もっとこのことに全力を注いでもいいのかもしれません。
朝一杯のコーヒーをもっと香りを楽しんだり、仕事でちょっとしたプレゼンの成功を喜んだり、一日の終わりに湯船でのリラックスに至福を感じたり、休日の天気の良い日の散歩に幸せを感じたり。
私たちは“今この瞬間の日常”にもっともっとフォーカスを当ててもいいのかもしれません。
“日常を楽しむことが幸せの秘訣”という結論に至るキッカケとなった一つの参考図書でした。
他にも人生の気づきが得られる内容がありましたので気になる方は是非、飲茶さんの著書読んでみて下さい🙌おすすめです✨
今回は以上となります。また次回よろしくお願い致します!


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