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【秘伝】キャッチーな曲を作るために実践すべき6つのこと【初心者~中級者向け】
これまでに300曲ほど楽曲提供をしてきました、作曲家のシエシ度です。
お仕事で曲を作るときはキャッチーで馴染みやすく、多くの方に「良いじゃん」と思っていただけるような曲にすることを意識しています。
この記事では、そんな僕がキャッチーな曲を作るために意識している6つのことを紹介します。
作曲初心者の方や、クオリティの伸び悩みを感じている中級者の方の参考になりましたら幸いです。
①コード進行はシンプルかつ王道なものにする
オリジナルのコード進行を作ることや珍しいコード進行を使いこなせることは素晴らしいことではありますが、それでキャッチーな曲を作ることは至難の業です。
聴いた人が馴染みやすいようなメロディにするには、馴染み深い、王道なコード進行にすることが無難と考えます。
こういうことを言うと必ず、
「他と同じような曲になっちゃうよ~」
「盗作になっちゃうじゃん~」
と言う人が出てくるのですが、
他と同じような曲にならず、盗作にもならないようにするためには独創的なメロディを付け、編曲(伴奏作成)をすれば良いと思っています。
ですので、コード進行にはオリジナリティを求めすぎず、なるべくシンプルで王道なものにしましょう。
僕がよく使うコード進行を紹介します。
()内はキーがCメジャーの時の実際のコードです。
Ⅳ→Ⅴ系
Ⅳ→Ⅴ→Ⅵm(F→G→Am)
Ⅳ→Ⅴ→ⅢmまたはⅢ→Ⅵ(F→G→EmまたはE→Am)
Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ(F→G→C) 等
Ⅳ→Ⅲ系
Ⅳ→ⅢmまたはⅢ→Ⅵm(F→EmまたはE→Am)
Ⅳ→ⅢmまたはⅢ→Ⅰ(F→EmまたはE→C)
Ⅳ→ⅢmまたはⅢ→V(F→EmまたはE→G) 等
Ⅵm→Ⅳ系
Ⅵm→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ(Am→F→G→C)
Ⅵm→Ⅳ→Ⅰ→Ⅴ(Am→F→C→G)
Ⅵm→Ⅳ→ⅢmまたはⅢ→Ⅴ(Am→F→EmまたはE→G) 等
どれもシンプルで馴染み深い進行ですね。
オシャレな雰囲気や現代っぽさをプラスしたい時は7thの音を加えることも多いです。
というか僕は7thの音が大好きなので、違和感が無い限りはこれでもかというほど加えています。
細かい話ですが、Ⅰの時はⅠM7だけでなくⅠ7にするのもオシャレで好きです。
②メロディやリフはペンタトニックスケールメインで作り、ブルーノートで現代っぽさをプラスする
例えばキーがCメジャーの時はドレミソラ(ペンタトニックスケール)をメインに作ります。
ファやシはここぞというときや、プラスの働きがありそうな場面だけで使います。
特に初心者のうちはファやシを取り入れるのが難しい場合がありますので、最初の一曲目くらいはドレミソラだけで作ってみましょう。
また、キーがCメジャーの時のミを半音下げるとオシャレになる場面があります。
オシャレでアツいブルージーな音になるので、この半音下げた音をブルーノートと言います。
いつでもミを半音下げると良いというわけではありませんが、例えばミレドと下降しているときのミを半音下げてミ♭レドとするとほぼ100%現代っぽくオシャレになります。
是非お試しください。
③メロディにはリズムの繰り返しを入れ、音程が跳ぶときはいつも同じ音に跳ぶようにする
YOASOBIのアイドルのサビが分かりやすいですね。
▼音程を変えながら同じようなリズムを繰り返しており、音が跳ぶときは同じ音に跳んでいます。
短期間で音程もリズムもめまぐるしく変えてしまうと、どんなに良いメロディだったとしても印象に残りにくくなってしまいます。
これが初心者っぽさにも繋がってしまいますので、「繰り返し」を味方につけ、印象深さをプラスしましょう。
④サビで雰囲気をガラっと変える
雰囲気を変えるために一番手っ取り早いのは歌の音域を上げることです。
例えばA・Bメロを低めの音域で作っていた、歌う人の音域が広い等、上げられる場合は音域を上げましょう。
言うまでもないかもしれませんが、曲の最高音はサビまたはラスサビで登場するのが無難だと思います。
音域を上げられない場合はサビだけ転調するのもアリです。
オススメは+3か-3ですが+5や-5も良いですし、もちろん可能なら他の移動幅でも構いません。
また、サビ前フックは必須です。
ヌルっとサビに入らないようにしましょう。
フックとはこれからサビに入りますよ~~~という合図のような部分のことです。
Bメロとサビの間に2小節くらい足して一度全ての楽器を止めて大人しい展開にしても良いでしょうし、曲によってはむしろ盛り上げてもいいと思います。
コードはⅢ・Ⅴ・Ⅴ#dimなどの不安定で期待の高まるものがサビ前っぽくて馴染みやすいと思います。
▼サビ前フックからの、転調して雰囲気がガラっと変わったサビの例です
(マイファス大好きっ子ワイ、1stアルバムから全部持ってます)
⑤前奏には強烈なリフを用意し、Aメロに入るときに雰囲気をガラっと変える
前奏がある曲の場合は、ピアノ、シンセ、ギター等で強烈に印象に残るリフを用意しましょう。
また、サビもそうですが前奏や間奏も他と雰囲気は違う方が良いです。
前奏→Aメロがずっと同じ雰囲気だと、開始30秒くらいでお腹がいっぱいになってしまうリスクが跳ね上がります。
▼不穏な進行とサウンドが強烈なリフ→Aメロで雰囲気が変わる例です
▼優しいサウンドから繰り出されるテクニカルさが強烈なリフ→Aメロで雰囲気が変わる例です
⑥曲時間はできれば3分以内、構成はシンプルに
平成終盤あたりから、短い曲が多く見られるようになりました。
これはTikTokやYoutube Shortsなど短時間で楽しめるコンテンツが溢れかえったことで、タイパ良くコンテンツを摂取しなければいけない若者の忙しさが反映された結果だと思っています。
今や5分を超える曲が流行るケースは稀です。
個人的には4分でも長いと感じます。
一生懸命作り込んで長い曲を作れることは素晴らしいことではありますが、長い曲は一般的に求められていないので、曲を短くすることにリソースを割きましょう。
僕もはじめは手抜きと思われたら嫌だな~という抵抗があり4分くらいの曲を多く作っていましたが、今では2分~3分くらいの曲が殆どです。
お客さんからクレームが出たことはありませんし、むしろ短い曲の方が喜ばれるケースが多いように感じます。
ここだけの話ですが、作る側としても沢山の展開や飽きさせない工夫を考えなくていいので、楽なんですよね。
まさにWin-Winです。
また、曲を短くするだけでなく構成もシンプルにしましょう。
例えばこんなイメージです。
前奏→A→B→サビ→C→ラスサビ→後奏
A→1B→サビ→間奏→2B→ラスサビ→後奏
1サビ→前奏→A→2サビ→間奏→B→ラスサビ→後奏
ABメロや間奏の数を最小限にすることで、ダレる時間を極限まで削ぎ落とすイメージです。
持論ですが、曲の半分くらいサビでも良いと思っています。
ですが全部をサビ級に盛り上げると相対的にサビがダレる対象になってしまいますので、いかに短い時間で緩急をつけてサビを映えさせるかが勝負になってきます。
いかがでしたでしょうか。
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また次の記事でお会いしましょう。