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やがて海へと届く

私はこの作品を観て、大切な人を想いました。近くて遠い、すみれのような人だから。私も真奈のように、彼女が居なくなる前の心には戻れないから。

最初にあった日のこと覚えていますか?

すみれと真奈を引き合わせた猫のポーチ、真奈は後ですみれのものだと知った。切ないな、と思いました。引っ越しの日、ふたりはきっと同じことを想っていたんじゃないかな。だってあの表情、お互い涙ぐんでいた。でも気持ちは伝え合わなかった。ふたりの距離感はそういった所がある気がします。

思い返せばすみれも真奈も、聞かれた質問に対して、答えないことが多かった。言葉にするのが難しいのはあるけど、あえて言葉にしないふたりだったのかな。

遠野のこと苦手だったという真奈の気持ち、凄くわかりました。受け入れ方も感じ方も人それぞれで、私は真奈に近い。彼女は私の中でもちろん生きていて。憧れていて、知っているけど、わかりきれていなくて。

「親友が帰ってこないんです。」
忘れたくないし、見つけに生きたいし、確かめたい。

ずっと想っているんです。私自身も。

涙は出るし、彼女がそばに居ない時間が、何事もないように過ぎていく。

この作品を観れて良かったです。大切な人への気持ちの再確認が出来たし、少し自立して、生きていかなきゃいけないなと思いました。

大切な作品になりました。



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