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斜陽プロジェクト

SFTとはどういう団体か.

私たちは今,STUDY FOR TWOという団体のアイデンテティを決めなければいけない時が来ている.

なぜ今その時なのか,それについては1年前に執筆した斜陽に書いてあるためここでは省かせてもらう.

では,STUDY FOR TWOとはどういう団体なのだろうか.2年生のある青年は言った.「SFTは助演男優賞、助演女優賞を狙え。」と.

これは私たちの団体の活動を説明するには十分だが私たちの団体を説明するには足りていない.

そう.私たちはSTUDY FOR TWOとはどういう団体かということを聞かれたとき,この活動内容について言及する.

そしてSFT=販売回収寄付の活動であると決めつけ押印する.

であるならば,BOOK and STUDYみたいな感じでSFTと全く同じ活動をする団体が出てきたとき,それはSFTであるのだろうか.BOOK and STUDY=STUDY FOR TWOなのだろうか.

みなさんはテセウスの船という言葉はご存知だろうか.

”テセウスという男が戦果を挙げて帰ってきた船を,アテネ人はテセウスの船と呼び称えた.しかし,木でできたその船はそう長くないうちに朽ちてくる.アテネの職人はテセウスの船を残すために朽ちた木を新しい木に変えて何度も修理することで残していった.そして,テセウスの船は全ての木が新しい木材に置き換えられた.ある人は言った.これはテセウスの船なのかと”

これは私がざっくりと解釈した要約だが,つまりそれそのものは全く違うが名前が同じならば同じなのかという問題だ.

この全く反対のことが,STUDY FOR TWOとBOOK and STUDYの間では起こる.

同じ活動をするならば,全く同じ団体なのかと.

しかし多くの人は違うというだろう.STUDY FOR TWOはSTUDY FOR TWOであると.

そうSTUDY FOR TWOの本質的なブランドはこの教科書販売回収寄付には依存しない.

では次に,理念はどうだろか.

全く同じ理念を持ったCollege and Studyが生まれた時,College and StudyとSTUDY FOR TWOは全く同じ団体であるか.

また,多くの人は違うというだろう.たとえ理念であってもSTUDY FOR TWOはSTUDY FOR TWOであり全く違うのだと.

では活動も理念も同じ時,私たちを私たちたらしめるものは,STUDY FOR TWOをSTUDY FOR TWOたらしめるものは何だろうか.

それは,STUDY FOR TWOがSTUDY FOR TWOであることだと思う.

会えて難しい言い方をしているわけではない.STUDY FOR TWOはSTUDY FOR TWOという名を冠しているからSTUDY FOR TWOなのだ.

STUDY FOR TWOはこの理念を持って,この活動をしているからSTUDY FOR TWOなのだ.

STUDY FOR TWOは私とあなたとそしてSTUDY FOR TWOに所属している人全ての存在がいるからこそSTUDY FOR TWOなのだ.

さらに踏み込もう.

これはどういうことを意味しているか分かるだろうか.

つまりは,STUDY FOR TWOの人と環境とカルチャーこそがSTUDY FOR TWOをSTUDY FOR TWOたらしめるのだ.

自己をSTUDY FOR TWOと規定する人たちの集まりであるが故にSTUDY FOR TWOはSTUDY FOR TWOになるのだ.

これこそがSTUDY FOR TWOの真のブランドであると私は考える.

ブランドという点をより分かりやすく説明するために,あえてここで違う話をしてみよう.

確固たるブランドという意味でよくやり玉に挙げられるのがスターバックスだろう.

では,彼らの活動「いつでも身近にあってコーヒーを提供してくれる」という活動はStarbucksのブランドか.答えはNOだろう.それならばドトールもタリーズもブルーボトルコーヒーも一緒になってしまう.

では,「コーヒーからサードプレイスをつくる」という理念だろうか.

これも別に独自性の強いものでもない.

では,StarbucksがStarbucksというブランド足らしめているものは何か,それはいつどの店舗に行っても同じような環境や同じような雰囲気を提供してくれるこの店員,環境,カルチャーなのだ.

STUDY FOR TWOの求められるものとはなんら変わりない.

だから,私はこのSTUDY FOR TWOのメンバー,環境,カルチャーというところに立ち返る.

STUDY FOR TWOを販売回収寄付という活動の呪縛から解き放つ.

そして,大人に干渉されず,出る杭も打たないこのメンバーの中なら何をしたっていいこのSTUDY FOR TWOのカルチャーをSTUDY FOR TWOとして私は強くしていきたい.

STUDY FOR TWOの理念は「勉強したいと願うすべての子どもたちが勉強できる世界に」「大学の教科書をより安価に購入できることが当たり前の世界に」だ.

STUDY FOR TWOはこの世界を目指す団体だ.それならば,販売回収寄付を行う団体ではなく,この世界を目指すたまり場になればいい.

そしてこのたまり場の中で,理念達成に向けて新しいことをすればいい.例えば,すべての子どもたちは途上国の子どもたちだけじゃなくて,日本もそうなんだから熟に行けない子どもたち,家庭の環境で家で勉強できない小中学生向けのコワーキングスペースを作ろうなんてアイデアが出てくるかもしてない.

この,現在のSTUDY FOR TWO=販売回収寄付という組織体制はすでに斜陽を迎えている.

私はこの斜陽を乗り越える新しいSTUDY FOR TWOを作る5年かかるプロジェクトの名前を「斜陽プロジェクト」とする.

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