全てが見える時代に、「見えないもの」をどこまで信じられるか。
明日からいよいよワールドシリーズ(以下WS)開幕!!!
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今年のWSは、
2017年以来の優勝を狙うアストロズ vs.
WS初出場のナショナルズ(以下ナッツ)。
アストロズのWS進出は、
「大方の予想通り」という感じだったけど、
ナッツがWSに進出することを予想していた人は、
ナッツの監督と選手以外は皆無。
なぜなら、ナッツの5月25日時点での、
WS進出確率は0.1%だったから。
credit: @mlb (twitter)
しかもシーズン初めには、
ブライス・ハーパー(写真下)という、
ナッツ生え抜きの超スーパースターを、
トレードで失ったばかり。
もう誰もが「今年もダメか」と思っていた。
MLBをはじめとする、
アメリカのスポーツ界は超シビア。
チームが好成績を残せないと判断すると、
チーム再建の資金集めのために、
年俸の高いスター選手を、
躊躇なくトレードに出す。
日本では考えられないが、
アメリカのスポーツ業界では日常茶飯事。
ナッツは毎年期待されながらも、
あと一歩のところで敗退。
ブライス・ハーパーもチームを離れたし、
さすがにナッツも再建に向けて動くと見られていた。
でも、彼らは動かなかった。
後のインタビューで、ナッツの監督が、
「統計では0.1%だったけど、なんとなく行ける気がしてた」と。
この「なんとなく行ける気がする」という想いや感覚って、データ時代において、実はデータよりよっぽど大事なんじゃないかなって思う。
データ時代になってから、
とにかくデータに基づいて、
意思決定がされるようになってきた。
きっと正しい。
でも絶対に間違ってる。
そんなことしたって、
ビジネスでいう「イノベーション」や
スポーツでいう「奇跡の大逆転勝利」といった、
筋書きのないドラマなんて絶対に生まれない。
データ時代においては、
データが「主」であり、
人間が「従」という、
「主従関係」が成り立ってしまっている。
・・・
右手のミドルフィンガーを高らかに掲げながら、その前提に向かって、デッカい声で叫びたい。
**FUCK YOU!
データは一生、俺に従ってろ。**
データは、
感覚という名の「ナイフ」の
切れ味を高めてくれる「研ぎ石」でしかない。
自分が「主」であり、データが「従」。
逆は、ありえない。
大きな成果を残したいならね。
ナッツの監督も結局は、
目に見えるデータを盲目的に信じるのではなく、自分の中にある目に見えないものを最後まで信じた。
その結果、野球史に名前を残す偉業を成し遂げた。ナッツのWSでの躍進が楽しみだ。
ここまで読んでくださった方に。
**全てが見えてしまうこの時代に、
「見えないもの」をどこまで信じきれますか?**
終わり。
ナッツの監督:デーブ・マルティネス。