HANOWA_事業計画2019

歯科衛生士"担当制"の未来予測。


12月は来る日も来る日も全国の院長先生とZOOM面談しまくってます。
新井です。

自分の中では当たり前になり過ぎてるからついつい言うの忘れちゃう、
とっても大事なことってあるじゃないですか。

twitterの方ではこんな風に、


ちょいちょい呟いてるものの、
twitterはフローメディアなので、
時間経過とともに流れちゃうんですよね。


一度、noteでちゃんとまとめて書いて、いつでも誰でもさかのぼれるようにしておかなきゃな〜
と思ったので、書いときます。


新井が思う、「歯科衛生士担当制」の未来予測。



まず、前提としてHANOWAのようなサービスは、

「歯科衛生士なら誰でも」
「気軽に」
「隙間時間で」
「カジュアルに」


のようなメッセージが伝わってしまいやすいかも知れません。
(歯科衛生士版Uberなんて言ってるぐらいだから...)


でも僕自身はいつも3ヶ月に1回、
大阪でプラネット社のデンタルXを入れているいちき歯科さんで、
担当の歯科衛生士さんに夫婦揃って二人の口の面倒を診てもらってます。

とても親しみを感じますし、毎回コミュニケーションコストがかからないので楽チンですし助かってます。


僕がHANOWAの構想に至った一つのグラフ。


我が家の担当衛生士さんには家族ぐるみでお世話になってる新井ですが、
1年半前、まだHANOWAを考える前の2018年春頃。

ひたすらコンサルタントとしてGuppyやindeedやジョブメドレーの求人広告を書きまくってた当時、

ふと厚生労働省のWEBサイトで日本の歯科衛生士の実態を知りたくなって調べてました。

その時リサーチした情報を自分なりにエクセルに起こしてみると、、、


HANOWA 事業計画2019.12.18 vol.29.010

こんな風になりました。

いくつか読み取れる事実がありますが、

・歯科衛生士の数は決して減っていない。むしろ四半世紀で3倍も増えてる。

・2018年時点での国家資格者数が27万人(あれ...歯科衛生士会のサイトに数字があった気がするのに今見るとない...)のうち、13万人しか就業していない
→ アクティブ率 49%以下

・直近での歯科衛生士専門学校の毎年の国家資格取得者数はおよそ6~7,000名弱で推移

・かつてのように、ボリュームゾーンが20代だった時代にはまずもって戻ることはほぼ有り得ない。
ボリュームゾーンは30代・40代以上の家庭を持って子育てや親の介護を抱えながら世代から、ひょっとすると年々上に上がっていく...。
そうなると、
家事育児介護をしながら「ながら予防」「ながらメンテナンス」をスキマ時間にやることがスタンダードになるだろう (事実ではなく新井の推定)。


とまぁ、こういった考察が出来るわけです。

この考察や推定が合ってる合ってないより、
ほとんどの院長先生が↑のグラフの実態を知らないんですよね。


このデータを見たときに、
僕の中では

"衛生士担当制"の志そのものは素晴らしい。

でも、30代40代50代の歯科衛生士がいつまでもその患者さんの3ヶ月後、6ヶ月後、9ヶ月後...と、不確定な未来を「お守りします」と約束し続けられるものなのか...と。

 

世のお母さん歯科衛生士は少子化対策を講じながら、
保育園不足問題と戦いながら、
長引くデフレによる一世帯あたり所得の低下を共働きによって解消しながら、
実家と嫁ぎ先の両親の介護人材の不足を嫁として補いながら、
歯科衛生士として受け持った患者の口腔ケアに一生涯をかけて守ることを約束しろと。。。


いやいや、鬼かよw と...(^^;)

子供が病気の時
by 前池彩乃


ただ、
僕らとしては、

・医療女性の滑らかな働き方の向こうの自己実現
を果たしながら、
・予防歯科の発展

をミッションに置くものなので、
なんとかテクノロジーでこの「衛生士担当制どうする?問題」を解消したいと思ってます。


例えば、HANOWAで働いたパートナーが、HANOWA上にスマホで簡単にメンテをした患者さんのサブカルテをクラウドで記入できるようにするとか。

(もちろん、個人情報だったり複雑な問題もあるでしょうが)

要は、衛生士担当制が担っているのはその衛生士の脳内に前回のその人との会話や過去に手に入れた情報がストックされていくことに価値を置いているものだと思うわけです。


なら、患者さんとの会話や過去に手に入れた情報の記憶先を、その衛生士の脳内ではなく、クラウドに保存して、誰がその人をメンテをしても、滑らかに引き継ぎができる心地よい快適なインターフェイスがあれば、
患者さんは限りなくストレスなくメンテしてもらえるんじゃなかろうかと。


あるいは、
HANOWAみたいな、どこでも働けるインフラが整備されて、クラウドにその患者のサブカルテがストック出来るようになってきたら、

患者情報は一体誰の資産なのか?

今の価値観で行くと、

患者情報 = 初診に訪れた歯科医院の資産

となるわけだが、
僕個人的には5Gの到来とともに、
医療の最小単位が「医院」ではなく「個人」にさらに細分化されるように思う。

患者情報 = かかりつけ歯科衛生士の資産


ちょっと抽象度の高い話になりましたが、この辺はまたオフラインでお会いした時に話せればと。


特にまとめでも無いのですが、

今のままの"歯科衛生士担当制"は、早晩行き詰まると僕は思ってます。
その志はもちろん素晴らしいんだけど。

だから、テクノロジーによって代替していくことを見越して、
院長としては「医院単位」で患者を守っていくと考えるのではなく、
「地域単位」で患者を守り、
歯科衛生士が縦横無尽に滑らかに働けるフィールドを整える施設オーナー。

みたいな、そんなセルフイメージを持った歯科医師であり、
歯科医院長がこれから求められるようになるんじゃ無いかな、
となんとなく思ってます。


新井が"歯科衛生士担当制"に関して思ってることでしたー。


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