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”ことば”論への入門
大学生活一年目を終えようとしている今、ことばという言葉についてしばしば考えるようになっている。noteなるサービスで文章を研ぎ澄まそうと思い立ったことはその分かりやすい一例である。
ほかには、広告活動のアタマをよく使う時期であること。所属している柔道部では4月からの新入部員集めへ向けて新歓の企画を進めているところであり、さらに今手伝わせてもらっている大学の先輩の会社の人手も、新歓期に集めて仕事を楽にしてやろうと画策している。後者はサークルという名目での勧誘を予定していたりする。加えてその会社の顧客集めの広報活動にも一枚かんでいる。それぞれアピールポイントもターゲットも大きく異なり、とる手法もそれに合わせて考えなくてはならない。
プログラミングの勉強もかじっている。先述の会社のwebとシステムのコードを書いたり、バグ修正をしたりする(ためにそれぞれの言語の文法を学んでいる)。プログラムというものも、ひとつのことばである。コンピュータに自分の意志を伝えたいのである。
数学も、独自の言語だと思う。=や∫などの独自の記号を用いて意思の疎通を図る。数学が苦手な人間は、数学語の読み書きが苦手といえる。楽譜を読む作業にも似ている。
目は口程に物を言うという言葉もある。目のみならず表情もモノを言うだろう。これらを、言語を介さない意思疎通ととらえ、それも広義の”ことば”に含めるとすると、芸術にもことばの存在を見出すことができる。
柔道が楽しいと感じるのもその一環。相手と自分の意図をぶつけ合うコミュニケーションを通して勝敗が決まる。パワーで絶対的な勝敗が付くのではなく、そういった戦略がメインになるのである。パワーで相手に勝っていると戦略一つ一つが大幅強化されるので、パワーはやはり超重要なのだが。それも含めてコミュニケーション。
思えば昔から本は好きだし、二年前落語にハマったりもした。そういった興味の対象が、ことばという言葉に収束していくのを感じる。こうして漠然とした興味を具体的に言語化することを通して、本を読む重要性を再認識したりもしている。己のことば体系は、意識して集めないと発展しづらいものである。本を読むことを怠れば、ネットや所属しているコミュニティの言葉遣いくらいしか吸収できない。
ありきたりな言葉しか使わない会話が嫌いだというのも、こういった自分の好みの反映だったのだろう。学生などは特に、似たような言い回しを多用して会話している印象だ。私はそれを定型文トークとタグ付けして忌み嫌っていたものであるが、ことばとの浅い向き合い方が透けて見えているのに腹が立っていたのであろう。それな、とか言ったヤツを殺してやろうと腹で思っている高校生であった。今では、好きにしたらいいと考えることができている。
以上、ことばのもつ”表現”という用法について語った。次に、ことばのもうひとつの用法について考える。
専門家になるということは、その分野の言葉遣いに習熟することだとも思う。今、DP号の新型コロナ対策が話題になっているが、その話のなかに、清潔ルートと不潔ルートといったゾーニングで危機管理をしているというものがあった。母とこれについて話したときに、不潔ルートて。もうちょいいい表現ないのかね?という話が挙がった。私もそうだな、と思った。がすぐに、医療業界ではあたりまえの用語であることを知った。ドイツ語かそこらの医療用語を直訳したために、日本語的に違和感のあるネーミングになってしまったのかな、などと邪推している。
この例は、言葉がもつタグ付けという性質が隠れている。ある概念を説明するためにそれに名前というタグをつけると、その名前のイメージに引っ張られ本来の概念の理解を阻害する事例が散見される。ここでいうタグ付けは、一般的にはレッテル貼りと言われるものに近い。レッテル貼りという言葉は主に人間に対して用いられその対象を限定してしまっているため、その対象を概念にまで拡張してタグ付けという言葉遣いをさせてもらった。
大別してことばには表現とタグ付けという二つの用法があるのでは?という話。タグ付けも表現に包含される感はあるが、微妙な違和感があるのでこうした。この分類についてももう少し考えてみたいものである。
以上のことを意識化できつつあるので、やっとことばの世界に入門できた気でいる。これからもっと本を読み、ことばを収集し、糧としたいものである。所属は物理系なはずなのだが。何をしているのだろう?と思わんでもない。しかし、楽しいからいい。ではまた。Stay Tuned!
ここで一句
時間くれ やりたいことが 多すぎる