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「勘所をおさえる」〜より多くの人に役立つ工夫を〜
みなさん、こんにちは。
今日は、仕事や日々の取り組みにおいて「勘所(かんどころ)をおさえる」という視点から、組織全体が恩恵を受ける取り組みの価値や、その考え方について掘り下げてみたいと思います。
私にはひとつの大切な信条があります。それは、「得意を生かして、仲間に貢献する」というものです。
そして、私が得意としていることはデジタルツールの活用です。
もちろん、プロフェッショナルなITエンジニアのような高度なスキルを持っているわけではありません。しかし、教育現場という特定のフィールドにおいて、相対的にデジタルツールを扱うのが得意というレベルでも、十分な価値を出すことができると考えています。
◆「勘所をおさえる」という発想
デジタル技術を用いた便利なシステムやテンプレートを作成する際、私は必ず「勘所をおさえる」ことを意識します。言い換えれば、「この工夫はどれだけ多くの人に、どれだけ頻繁に使ってもらえるだろうか」という観点で取り組みの優先度を判断するのです。
これが非常に重要なのは、労力と効果のバランスを見極めるためです。
たとえば、学校現場では必ず全教員が使用する「週案簿」(週間指導案)があります。毎週決まったフォーマットに沿って、担当する学級や授業コマ数を記入し、累計の授業時数を確認します。これを従来の紙ベースや個人管理のエクセルファイルから、職場全体で共有できるデジタルツールに変えれば、
担当クラスや科目情報が自動で入力される
授業時数が自動計算される
前週までの情報をシームレスに引き継げる
など、多くの手間を省けます。全教員が毎日(あるいは毎週)使用するこのシステムは、かけた労力に対して非常に大きな効果を生むわけです。「みんなが必ず使う」「何度も利用する」といった点に着目したからこそ、効率化と満足度の最大化が実現できます。
一方、どれだけ画期的なツールを作ったとしても、それが一部の人にしか使われず、利用頻度も低ければ、いわば「宝の持ち腐れ」になりかねません。限られた時間とリソースを投資する以上、それに見合う効果を得ることは当然の考え方です。
◆「得意分野」を軸に組織全体を支える
私の場合は「デジタル」が得意でしたが、「勘所をおさえる」という発想は、どのような分野でも応用可能です。
たとえば、文書作成が得意な人がいれば、その人は多くが使う文書テンプレートを整備することができます。そうすれば、ほかの職員は毎回ゼロから文書を作る必要がなくなり、大幅な時間短縮が可能です。
また、マニュアル化や手順書作成が上手な人がいれば、複雑な事務作業をパターン化しておくことで、異動してきた新人教師や、これまで関わらなかった業務に新規で携わる教員も、スムーズに業務を開始できます。
こうした「見えないサポート」を行うことで、組織全体の生産性が底上げされます。
◆労力投下の基準としての「勘所」
同じ時間を費やすなら、より多くの人に恩恵が及ぶ取り組みを優先する。これが「勘所をおさえる」という行動原理です。そして、その「勘所」は環境によって変わります。
学校なら全員が毎日使う週案簿や出欠管理ツール、会社なら社内共有フォルダや経費申請システムなど、どの領域にも必ず「みんなが使う」ポイントが存在します。そこに着目して改善策を導入すれば、組織全体の効率化は確実に前進します。
また、こうした取り組みは、自分自身のやりがいにもつながります。自分が作成した仕組みが同僚たちの時間を増やし、負担を軽減し、仕事をスムーズに進めさせている。その事実は、毎日の業務を少し誇らしく感じさせてくれるものです。
偉そうにする必要はありませんが、密かに「役に立てている」と思えることはモチベーションを高めてくれます。
◆まとめ
「勘所をおさえる」とは、「みんなが使う・みんなに役立つ」改善点を見極め、そこに自分の得意分野を投入することです。デジタルであれ文書作成であれ、組織の中でより大きな効果を発揮する部分に焦点を当てれば、投下した労力は確実に組織全体の底上げにつながります。
私自身、今後もこの考え方を大切にし、環境やニーズに合わせた効率化・改善に取り組んでいきたいと思います。
いろいろと大変なことが多い教育現場ですが、みんなが勘所をおさえて、それぞれの得意を活かすことで協力しあえる環境になるといいなと思います。