掲載!連載コラム!社会保険労務士が提案する中小企業の「人材・組織マネジメント」にて第25回『「人的資本経営」におけるKPI設定 その③ 「くるみん」認定を目指して』
こんにちは。
IPO支援(労務監査・労務DD・労務デューデリジェンス)、労使トラブル防止やハラスメント防止などのコンサルティング、就業規則や人事評価制度などの作成や改定、各種セミナー講師などを行っている東京恵比寿の社会保険労務士法人シグナル代表 特定社会保険労務士有馬美帆(@sharoushisignal)です。
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企業実務サポートクラブ様で連載している『社会保険労務士が提案する中小企業の「人材・組織マネジメント』の第25回記事が公開されました。
タイトルは、『「人的資本経営」におけるKPI設定 その③ 「くるみん」認定を目指して』です。
前回の記事では、「人的資本経営」におけるKPI設定の具体例として「健康経営」についてご説明しました。
その際にこのnoteでは健康経営を「ウェルビーイング経営」の実現の第一歩としていただきたいとお伝えしました。
ウェルビーイング(Well-Being)とは「身体的、精神的に健康な状態であるだけでなく、社会的、経済的に良好で満たされた状態にあること」を意味します。
この「社会的、経済的に良好で満たされた状態」を実現する施策について、経営者や人事労務担当者の方々がお考えになる際には、従業員の働く場面だけではなく、その他の私生活の場面まで視野に入れる必要があります。
私生活というと、それは従業員のプライベートな時間だから企業が考えることではないのでは?と思われるかもしれません。
基本的にはその通りなのですが、たとえば、長時間労働によってプライベートな時間が満足に確保できなくなってしまっているような場合には話は別です。
労働契約法第3条第3項「労働契約は、労働者及び使用者が仕事と生活の調和にも配慮しつつ締結し、又は変更すべきものとする」とあるとおり、「ワーク・ライフ・バランス」(仕事と生活の調和:WLB)への配慮は欠かせないものだからです。
ところが、WLBという言葉自体は広く普及しましたが、それが実現されているかどうかというと、まだまだの面があります。
こちらはまだ普及していませんが、「ワーク・ライフ・コンフリクト」(仕事上の役割と家庭や地域における役割が両立できず、対立する状況:WLC)という言葉があります。
仕事と生活の両立に苦しんでいる状況のことです。
ウェルビーイング経営を実現する上で欠かせないのが、従業員のWLC解消に配慮するという視点です。
従業員は職業人であると同時に家庭人でもあります。
ワーク(仕事)のキャリアにもさまざまなステージがあるように、ライフ(生活)のキャリアにもさまざまなステージがあります。
企業が従業員のライフキャリアに配慮する姿勢を見せることは、従業員満足度やエンゲージメントの向上に直結し、人的資本経営の実現に寄与するものです。
今回のコラムでご紹介した「くるみん」認定がどのようなものかは、企業実務サポートクラブ様のサイトでお読みいただきたいのですが、「くるみん」が認定する「子育てサポート」とは、まさにワーク・ライフ・コンフリクトを解消し、ワーク・ライフ・バランスを実現するための施策の一つなのです。
経営者や人事労務担当者の皆様が、従業員の「仕事も育児も犠牲にさせない」という最適なラインを見つけ出すために、「くるみん」認定をぜひご活用頂きたいと思います。
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それでは次のnoteでお会いしましょう。
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