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情報産業中心社会がアイデア人材を求め、管理職の役割も変化した

こんちは!副業社労士まさゆきです。
コロナ感染症が終息に向かう?中、テレワークから出社に回帰する動きが見られます。働き方の多様性が損なわれるのでは…「多様性が優れたアイデアを生み出し会社の労働生産性・経済的価値を高めるのでアイデア人材が求められる」と主張する私は懸念しますが、「“JAPAN asNo1”と言われた1980年代の日本のやり方を何故変えなければいけないのか?」と思われる方もいらっしゃると思います。残念ながら“JAPAN asNo1”の1980年代と現在では産業構造が変わり、それに伴い求められる人材も変化しました。

産業革命から始まった製造業中心社会は、1980年代日本で完成しました。
大量生産・高品質・低コストで世界一になった日本企業を支えたのは、教育された勤勉な社員です。効率を最大化する工程管理を支えたモチベーションは、「終身雇用=会社の言う通り働いていれば一生安泰」を約束した会社への帰属意識でした。
ところが、1995年のWindows95発売以降、産業構造は製造業から情報産業中心に移行していきます。GAFAが作った情報プラットフォームは世界を瞬時に繋ぐ基盤となり、これを利用して新たなビジネスモデルを作れるか否かが会社の成長を左右します。

顧客が商品に求めるニーズを4Cと呼びます。①商品価値(Customer Value)②価格(Cost)③便利さ(Convenient)④商品を通じた製造会社とのコミュニケーション(Communication)の4要素の中で、製造業中心社会では「②価格」が最上位でした。
情報産業中心社会では、「②価格」の相対的価値が下がっています。情報プラットフォームを使い、「①商品価値(スピード・ブランド・デザイン)」「③便利さ」「④コミュニケーション」を顧客に容易に伝えられるようになった為です。「安く作ればモノは売れる」という単純構造社会は終焉したのです。
現在、4Cのどの要素を突き詰めれば顧客ニーズを捉えられるか、会社は試行錯誤を続けています。アイデア人材が求められるのは、この産業構造の変化によります。

管理職に求められる能力も変化しました。
管理職は「マネージャー」タイプと「リーダー」タイプの2つに分けられるそうです。
(以下は、池辰彦さんのnote「勤続年数の長い人は宝である」から学びました。また、同notesで紹介されているアーロン・ズーさんの記事が大変参考になりましたので併せて紹介します。池辰彦さん、ありがとうございました!)
勤続年数の長い人は宝である|池 辰彦|note
「マネージャー」と「リーダー」の決定的な違いをご存知ですか?変化の激しい時代に必要なもの(アーロン・ズー) | マネー現代 | 講談社 (gendai.media)

マネージャー=管理する人」です。製造業中心社会では効率最大化のため各作業の進捗管理が必須で、管理する内容も計画・予算・品質・達成度等範囲が広く複雑です。この複雑さに対応できるのがマネージャーです
他方、リーダーの役割は「変化に対応する人」です。ビジョンを描き、それを達成するための「動機づけ」や「メンバーのモチベーション維持」、大きな障害に直面しても「チームを正しい方向に導く力」が必要です。

どちらのタイプも会社には必要ですが、今求められるのは「リーダー」タイプです
製造業中心社会では管理職には「マネージャー」タイプが必要でしたが、情報産業中心社会ではアイデア・変化への対応のため、「リーダー」タイプが必要です。

この変化への対応は難しい…特にマネージャーは非常に難しい。
マネージャーは「均一な作業を進捗管理」するため異質な社員を排除する傾向が強いです。
「異端児気質な新入社員や、転職してきた社員に対してアレルギー反応を持つ人もいる。彼らは、自らをクラスの風紀委員だと思い込み、想定外の状況を排除しようとする。
もし、社内でグローバル採用なんてものをやろうものなら、入社してきた異文化の人材とうまくコミュニケーションが取れずに、最終的にはパニックにおちいる(アーロン・ズーさんのブログより)」
このような管理職、結構多いのではないかと。

会社で発生している問題点を考えるのに、このような産業構造の変化を念頭に考えると整理が出来るのでは、と思います。ご参考になれば幸いです

ではまた次回

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