新入社員 人間関係の壁
こんちは!副業社労士まさゆきです。
出前授業で学校を訪問すると、学校生活の横の人間関係と、会社の縦の人間関係とのギャップを感じます。学生が就職する時、このギャップが会社に定着する壁となります。
【横の人間関係(学校・社労士会)と縦の人間関係(会社)の違い】
先生以外は同い年、学校で学生は同じ授業・試験を受け進級していく横の人間関係を過ごします。先生は教える立場ですが会社の上司のように上から接しません。
会社は縦の人間関係です。部長は課長に、課長は一般社員に指示し上下関係で組織を作り利益を追求します。一般社員同士も横の関係ではありません。年齢・人生経験・仕事の能力で上下関係が生まれます。営業・経理・法務・製造・技術等部署間でも、連携して仕事する中で上下関係が生まれます。
社労士の人間関係は?顧客と社労士は仕事を受委託する縦の人間関係ですが、社労士同士は個人事業主として同じ仕事をする間柄、同質性が高い横の人間関係です。先輩社労士と仕事の情報交換する際、会社の先輩のように不必要にへりくだると「同格なのだから」と怒られます。
横の人間関係は同質性が強い人の集まり、多様な考え方に接する機会が少なくなります。
縦の人間関係は、目標達成のため、多様な人を上下関係で組織するため使われます。命令系統を逸脱する行為は組織の一体感を損なうため排除されます。
【横の人間関係と縦の人間関係のギャップが新入社員の離職理由に】
新入社員が感じる横の人間関係と縦の人間関係のギャップ、平成30年度の新規学卒就職者の3年以内離職率は新規高卒就職者で約4割(36.9%)、新規大卒就職者で約3割(31.2%)です(ハローワーク調べ)。
ギャップを乗り越えるため縦の人間関係に慣れる方法があります。アルバイトやボランティアを経験する、地域社会で様々な年齢層の人たちと接する事は有用です。囲碁・将棋教室のような趣味の集まりは入社後も参加出来ます。
就職活動の面接で、ボランティアやアルバイトの苦労談は面接官の受けがいいようです。様々な年齢層・人生経験の人と接した学生の方が、会社の縦の人間関係に慣れる可能性が高いと感じるからでしょう。
高専学校、専門学校等で得た仕事の専門知識でギャップを乗り越える方法もあります。会社が必要な専門性があればギャップに対する悩みは薄れます。「東大生より高専生のほうが戦力になる」人事担当も人間関係のギャップによる離職に悩んでいます。
【副業で縦の人間関係と横の人間関係を行き来する】
副業社労士の私は、「会社の縦の人間関係」と「社労士の横の人間関係」の間を往復しています。最初は切り替えに苦労しましたが、最近は違いを楽しんでいます。
横の人間関係を会社で利用、部門間で提携する初仕事の際、最初は遠慮がちになりますが、横の人間関係でフラットに接すると打ち解けます。
「さりげなく相手を立てる言い回し」を縦の人間関係で使えば、社労士の横の人間関係では「話しやすい人」と取られます。
学生時代に横の人間関係を、会社で縦の人間関係を経験した“慣れ”が楽しむ余裕に繋がっています。
【横の人間関係を必要とする会社】
「縦の人間関係は組織の規律に役立つが“フラットな関係でアイデアを生む”土壌を損なうのでは」最近会社は横の人間関係を必要としています。
一つの試みは組織をフラット化し縦の命令系統を減らすことです。もう一つは、組織を横断する“横のコミュニケーション”を作る試み、試行錯誤中とと感じます。
ではまた次回
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?