中小企業はフリーアドレスと固定席、どちらがいいか
こんちは!副業社労士まさゆきです。
この度会社事務所の改装工事を行います。責任者としてレイアウトを検討してきました。改装目的は下記の通りです。
①古くなったカーペットや机椅子を新調
②増員で2部屋に分かれた部署を1つのスペースへ
③不足している応接室、打合せスペースの増設
④リラックススペースの新設
増床しないで応接室、打合せスペース、リラックススペースを作るには、紙書類を大幅に削減しキャビネットを減らすとともに、フリーアドレスでの執務席削減も選択肢としプランを検討しました。フリーアドレスと固定席、意見が割れる中、今回は固定席を採用しました。
【フリーアドレスを目指した動機】
改装に際し社長の要望は「社内外と円滑なコミュニケーションができる事務所」。応接室、打合せスペース、リラックススペース増設には、書類のキャビネット削減だけでは難しい。テレワークで出社率5割の我が社なら、執務席7割にしたフリーアドレスでも問題ない(打合せスペースも含めて全員の席を用意)と考え、フリーアドレス前提に検討を開始しました。コミュニケーションの活性化にも繋がるはず。
【思ったよりスペースを生まないフリーアドレス】
ところが色々な課題が見えてきました。
1)スペース削減にならないフリーアドレス
紙書類が多い働き方を変えないと、強制的に書類を削減してもゼロにはなりません。文房具もあります。最低限の書類文房具を、キャスター付デスクワゴンか個人ロッカーに入れてフリーアドレス席まで運ぶことになります(内装を依頼するオフィスデザイン会社曰く、フリーアドレスではこうしている例が多いそうです)。デスクワゴンか個人ロッカーの場所が必要ならスペース削減は限定的です。
2)配布物の置き場が必要
デジタル化が進んでも配布物は残ります。配布方法は個人ロッカーを使う例が多いそうです(オフィスデザイン会社情報)。
3)どこで執務しているか示す座席管理システムが必要
我が社の狭い事務所でもフリーアドレスにすると居場所を確認できません。そこまで予算化する余裕はありませんでした
3)固定電話は固定席を必要とする
基本は携帯電話ですが、固定電話は無くせません。受付にある来客用電話に、在社する誰もが取れる固定電話が必要です。メモを取りながら電話する業務では、携帯電話より固定電話が使い勝手はいい。
固定電話に応対する社員は固定席になり、フリーアドレスでは固定電話に縛られる社員が損をします。
4)フリーアドレス席の固定化
フリーアドレスでも人気席ができます。立場が強い人が人気席を占拠しやがて固定席化…フリーアドレス“あるある”問題だそうです。
【結局固定席を選択】
固定席派もいる中、これだけ課題があればフリーアドレスは断念せざるを得ません。応接室、打合せスペース、リラックススペース増設は書類キャビネット削減だけで達成するプランに修正しました。
「円滑なコミュニケーションができる事務所」達成の方策として部長席を一か所に集約します。「部長同士が常時話し合える状態にして部門全体のコミュニケーションに繋げる」目的です。
打合せスペースはファミレス席にして、自席で食べていた昼食の場にも使えるようします。リラックススペースは発想転換の場として期待しています。
【フリーアドレスのメリット考察】
以上の経験を踏まえ、改めてフリーアドレスのメリット考察。
(1)業務に合わせて執務の環境を選べる
これは、紙書類に縛られない働き方が出来ればメリットが感じられるのでしょう。紙書類が多い我が社にはまだ早い気がしました。今後の課題です。
(2)机の上が片付く
今回改装で紙書類用キャビネットを削減し、変化を促していますが…今後の課題です。
(3)コミュニケーションが活発化する
社員数が多く、社員交流の場を作る必要がある大企業のメリットかな、中小企業には当てはまらないかな、と思います。
我が社のケースです。ではまた次回