介護休業について知っておきたい、お金のこと、仕事のこと、すべて解説します
ご家族の介護が必要になったとき、仕事を続けながら介護をするのは大変ですよね。そんな時に頼りになるのが「介護休業制度」です。この制度を利用すれば、一定期間仕事を休んで、安心して介護に専念することができます。
介護休業とは?
家族の介護が必要になった場合、一定期間仕事を休むことができる制度です。これは、労働者が安心して介護に専念できるよう、法律で定められた制度です。
介護休業を利用できるのはどんな人?
介護休業給付を受けるためには、介護休業を開始した日前2年間に雇用保険の被保険者期間が12か月(※)以上必要となります。
なお、介護休業を開始した日前2年間に被保険者期間が12か月(※)ない場合であっても、当該期間中に本人の疾病等がある場合は、受給要件が緩和され、受給要件を満たす場合があります。
介護休業中に支給される給付金は雇用保険から払われるから、このような条件となっています。
給付金の対象となる介護休業とは?
介護する「家族」の範囲は、被保険者の「配偶者(事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む)」「父母(養父母を含む)」「子(養子を含む)」「配偶者の父母(養父母を含む)」「祖父母」「兄弟姉妹」「孫」となっています。
では、介護とはどのようなものを指すのでしょうか?厚生労働省のWebサイトには下記の通り記載されています。
介護休業の期間は?
介護対象の家族一人について、最長で93日間。これを最大で3回までに分けて分割取得できます。
2週間以上にわたって介護が必要な家族が対象となっていますが、介護休業を2週間以上取らなければいけないわけではありません。1週間の介護休業でも取得は可能です。
介護休業給付って、いくらもらえるの?
原則として、介護休業開始前6か月間の給与の総支給額(保険料等が控除される前の額。賞与は除きます。時間外、通勤費は含まれる)を180で除した額を賃金日額と言い、賃金日額の67%が給付金として支給されます。なお、介護休業給付金は非課税です。
介護休業給付って、いつもらえるの?
原則として、30日を一単位として、支給単位ごとに支給されます。手続きは会社の人事、労務担当者からハローワークに対して申請します。申請後、支給が決定されてからおおむね1週間程度で銀行口座に振り込まれます。
まとめ
介護休業制度は、仕事と介護の両立に悩むあなたをサポートする制度です。家族の介護に専念できる時間や、お金を確保することで、心身ともにゆとりを持って介護に当たることができます。
今回は介護休業給付というお金にスポットをあてて解説しました。実際の介護にあたっては、ケアマネジャーはじめ、専門家の方々のサポートを受けて無理のない介護を続けることが長く続ける秘訣です。
制度の利用を検討される際は、会社やハローワークに早めに相談することが、重要です。