ポテチとよっちゃんに殺されかけた話

あれは中学3年生の頃でした。

当時、名古屋に単身赴任していた父。

名古屋のアパートに母と妹と一緒に遊びに行き、皆で父の帰りを待ちながらテレビを見ていました。

夕方頃のことでした。サスペンスドラマが流れていました。

私はその番組に特に興味は無かったのですが、他にすることも無かったので、おやつのポテチをほおばりつつ、何となくテレビに目を向けていました。

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事件は、主人公が事件の謎解きをする時に起きました。

(ややこしいな。。。)

(ポテチを食べている時に起きた私の個人的な)事件は、(サスペンスドラマの)主人公が(サスペンスドラマの)事件の謎解きをする時に起きました。

(くどくなった。。。)

まぁとにかく、謎解きの場面です。主人公の沢口靖子さん的な人が、滔々と推理を展開していきます。それを真剣な表情で聞く周囲の面々。

犯人は一体誰なんだ・・・?緊張感が高まる最中、主人公が集まった面々のうちの一人である女性に何かを問いかけました。

カメラもその女性にスポットを当てます。重々しく口を開く女性。

「%△#?%◎&@□!%$■☆♭」

(注)意味不明なことを喋っているということではなく、想像の遥か上をいくハイトーンボイスだったということ伝えたく、このような表現になりました。

その時まで私はすっかり忘れていたのです。その女性が、あの「ピンクの電話」のよっちゃんだということを。

参考動画はこちら(ピンクの服の方がよっちゃんです)

重々しくピリッとした謎解きの場面に似つかわしくない、よっちゃんの高くて天真爛漫な声質。

夕方のまどろみの中で突如現れた大胆なギャップに、無防備な私の耳や大脳は完全にノックアウトされました。

「はぁーっはっはっはっはっは!!!」

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大口を開けて笑ったその時です。

1枚のポテチが、

その大口の中へ吸い込まれるように私の手元から落ちていきました。

そして、喉の奥に蓋をするようにポテチのエッジが刺さったのです。

小見出しを追加


喉に鋭い痛みが走り、呼吸困難になりました。心は完全にパニック状態。

隣にいる母や妹は、うちの息子(兄)がよっちゃんからのポテチアタックにより今まさに絶体絶命の危機に陥っていることなどつゆ知らず、惰眠を貪るかの如くいたずらにストローでジュースをはべらしております。

「最早これまでか・・・」とかそんな洒落たセリフを思い浮かべる暇とかは実際無かったです。今までの人生を走馬灯のように流す猶予もありませんでした。

「やばい、しぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬしぬし」


死に物狂いとはこのことです。


ケンシロウやスタープラチナばりに左右の人差し指を総動員して喉の奥のポテチを超高速で突きまくり、地獄の蓋の破壊に成功。何とか息を吹き返しました。


九死に一生を得た、ポテチとよっちゃんに殺されかけた話でした。

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