姿形で名前の分かる山は「富士山」と「マッターホルン」だけ
マラソンと登山は親和性があって、ラン友の中には山好きが多いですし、トレイルランというジャンルもあります。
自分は高い所も、危ない事も苦手で「山」にはそこまでの思い入れはありませんが、マッターホルンだけは観たいと思っていました。
以上の経緯の旅ですが、テーマが2つあって、その一つが「マッターホルン」です。その割には、マッターホルン観光の拠点であるツェルマットに滞在出来るのは、わずか20時間ほどという強行日程です。
7月14日、ジュネーブからSBB(スイス国鉄)でツェルマットに向かいます。SBBの話は別途記事にしたいと思っていますが、SBBの便利さは、「さすが観光立国かつ鉄道立国のスイスである」と感服します。SBBのアプリが特に素晴らしくて、このアプリだけでダイヤを調べて、切符購入まで出来ます。この優れものアプリで、ツェルマット行きの路線が水害で不通になっている(バスでの代替輸送)ことを知り、多少の不安を感じていましたが、ほぼ予定通りの時刻にツェルマットに到着しました。
マッターホルンの登頂を目指すガチ登山家は別として、一般観光客は、マッターホルン周辺に複数ある展望台に登り見学、ハイキングを楽しみます。
まず、ツェルマットから最も手軽に登れる展望台「スネガ」に向かいます。麓からは、地下ケーブルカーで僅か5分です。
ヘッダーの写真も「スネガ」からです。
ここは標高2300m、麓から600mほど登っていますが、ここから麓まで下る予定でハイキング開始。山歩きなどしたことはなく、地図もありませんが、何とかなるだろうと下りはじめました。
結局、1時間ほど歩きまわって下山は断念。麓に下る道は数本あって、多分、どの道を選択しても眼下に見えるツェルマットには到達出来るのでしょうが、かなり危険な道もありそうで、ガイドも居ない素人の手には負えない感じです。「山は登るものでも、歩くものでもなく、見るもの」という、あくまでも個人的な見解を再認識。
「スネガ」まで戻り、急遽、さらにゴンドラとロープウェイを乗り継いで標高3103mの「ロートホルン」まで登ります。
麓まで戻って振り返ると、あらまあ、麓からも良く見える。
翌日は、一番メジャーな展望台である「ゴルナーグラート」標高3131mへ。
終始天気が良くて、マッターホルンが良く見えましたが、山は天候、自然相手ですから、全く見えないこともあり、それならそれが運命、仕方ないかな、と覚悟はしていました。
スイスでは、ユングフラウ鉄道でヨーロッパ最高峰駅、ユングフラウヨッホにも登りました。
天気が良ければ、アイガー、メンヒ、ユングフラウ、名峰3山が見えますが、当日は雲に覆われて展望台の外にすら出られない始末です。
「姿形で分かるのはマッターホルンだけで、他の山は見ても分かんないよね」という我々には、ちょうどいい運命でした。