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アタウロが新しい県に!住民の想い
こんにちは!私の名前はアラオと言います。私の出身はアタウロ島で、2022年に県に昇格しました。それまでアタウロは東ティモールの首都ディリ県にある郡の1つでした。
県になる前、友人たちと集まっては話していました。自分の生まれた土地が、県としてやっていけるのかどうかに関わらず、まずは一歩踏み出すことが大事だ!楽しみながら、自分たちの今持っている能力を全部使って、新しい県として進んでいこう!と。
今回のブログでは、シェアが活動している「アタウロ県」についてご紹介します。
県へ昇格した経緯
どのようなプロセスでアタウロが新しい県になったのかを少し説明しようと思います。2022年1月、アタウロは新しい県になると発表されました。東ティモールでは、国→県→郡→村→集落という行政区分となっています。日本とは少し違うので、わかりにくいかもしれません。
国家行政部(MAE:Ministru Administrasaun estatal)のミゲル・ペレイラ氏よると、政府はアタウロ郡に新しい地域(県)をつくり、住民の要求と希望に応えて、公共サービスを提供し、その恩恵を住民が受けられるようにする、ということです。遅れていた島の開発やインフラ整備を促進し、住民の生活を良くすることが目的です。この発表を聞いたとき、私は希望と不安が入り混じったような感覚でしたが、期待や希望の方が大きかったと思います。
私たちアタウロ島民は、これまでディリ県の一部として過ごしてきましたが、首都の一部であっても、インフラ整備は全く進みませんでした。インフラの影響を受ける保健サービス利用を改善するために、シェアもアタウロ島で活動を開始したほどです。県になることで自分たちの生活がどう変わっていくのか楽しみです。
2022年4月、アタウロが県になることを政府が公式に承認する式典が実施されました(アタウロ県宣誓式)。この式典には中央政府の官僚、アタウロ県の村長、行政職員、軍人、警察、一般住民など、多くの人が参加しました。私たちシェアにも招待状が届き、私も現地代表とともに非常に誇らしい気持ちで式典に参加しました。
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開発の促進に向けたアタウロ県の動き
この式典のモットーは「手を繋いで山頂に一緒に登ろう」でした。県知事のスピーチでは、教育、保健、インフラなどのアタウロの課題を住民から聞き取りしていきたいと表明されました。住民に寄り添う態度を見せてくれていたのが印象的でした。そして教育、保健、インフラなどの各セクターに委員会を設立することが発表されました。
2022年9月には、これまで電気のなかったマキリ村に電柱や電線の設置工事が開始されています。ソーラーパネルなどを電源として限られた生活をしてきた住民の喜ぶ顔が目に浮かびます。
今回ブログを書くにあたり住民にインタビューをしてみましたが、「これまでずっと開発の進まない村に住んできた。自分たちは犠牲者だ。」と話してくれる人もいました。
また、ベロイとビケリという2村には、観光資源としてアタウロに環境客を集めるための調査が開始されています。私はベロイ村の出身です。今後は観光客が多く訪れる村になって欲しいです。
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アタウロ県の今後への期待
今後はアタウロ県として独自の開発予算を持ち、住民の想いを汲んだ開発を実施することができます。インフラが進み、道路が改善され、公共交通機関が整備されたら、保健施設にアクセスすることのできる人もきっと増えるでしょう。そして、住民の経済活動も活発になり、今より健康を意識する人が増えていってくれるのではないでしょうか。それを想うと、いまからワクワクします。
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