【二拠点生活のはじめ方vol.4】空き家の衝撃!絶景オーシャンビューで見た、日本の未来
これまでのダイジェスト
「地方創生」的な事業に関わりながら、自らの地方移住には躊躇していた「私」は、子どもの誕生を機に価値観の変化を経験。知人から愛媛県松山市の空き家マンションを第二拠点として使用しないか?との提案を受け、二拠点生活の可能性を検討し始めた。
・・ということで、前回の記事では家族で実際に愛媛県を訪問しました。
家族での愛媛視察旅行まとめ
私が大学時代を過ごした愛媛県へ家族で視察を兼ねて一週間の旅行
羽田空港から松山へ飛行機で移動(往復2万円強/大人1人)
3歳の子どもと生後6ヶ月の赤ちゃんを連れての旅
瀬戸内海の穏やかな景色や種類豊富なみかんなど、地域の特色を体験
私にとっては懐かしい「ただいま」感、家族には新鮮な観光地としての印象
「愛媛、結構いいね」
家族でそんな感想を共有しながら、第二拠点の物件候補である「知人が所有する(10年間空き家になった)マンション」を訪問することにしました。
天井と壁が剥がれた空き家を前に・・
その物件は、港町のはずれにありました。
海沿いにある駅から車で5分ほど、メインの道を曲がったその先には、瀟洒な建物が立ち並ぶ別荘地帯に入ります。
地元出身の多くの人が「足を踏み入れたことはないんだよね」というエリアで、その一帯が秘密基地っぽい雰囲気で素敵だな、と感じました。
物件オーナーである知人に「10年間空き家になっていたからね。驚かないで」と言われながら向かったのは、目の前に海が広がるリゾートマンション。その一室へと向かいます。
そして、扉を開くと・・・
おお!
さすが、10年間人が住んでいないだけあり、言葉を選ばずにいうと・・天井も壁も剥がれて「ボロボロ」でした。
もとがどんなに素敵な物件であっても、人が住まないってこういうことですよね。
立地はいい。でも、このまま拠点にするのは難しい。
愛媛は”好き”だから(それだけで決めるのもどうかと思うけれど)、もうここに決めちゃいたい。
これまで「地方創生的な事業」に関わってきていたからたくさんの地域を訪れてきたけど、改めて私は「海沿い」に憧れをもち、瀬戸内海の穏やかな雰囲気に惹かれているのだと思いました。
「リノベ、しますか。」
二言目にはこの言葉。そうこうするうちに、私はリノベを前提とした第二拠点づくりを進めることにしたのです。
地方で特に深刻化!日本全国の空き家事情
ちなみに、「二拠点生活」で不安な二大要素は「住居費」と「交通費」ではないでしょうか。
交通費は、居住地と第二拠点の距離や交通手段によって大きく変わるため、ここでは「住居費」について考えてみましょう。
ニュースでも頻繁に取り上げられるように、日本全国で空き家が増加しています。
総務省の調査によると、
1993年から2023年までの30年間で約2倍に増加(448万戸→900万戸)
2023年の空き家率は13.8%(過去最高)で、2040年代には25%に達する可能性も
という状況で、要因としては少子高齢化、人口減少、都市部への集中などが、空き家問題を深刻化させています。
「空き家」にも状態があり、なんの手入れもせずにすぐ住める状態のものもあれば、大幅にリノベーションをしないと住めない状態のものもまで、物件によって状況は異なります。
しかし、二拠点先をどれぐらいの頻度で訪れるかにもよりますが、そこに「居住」することを前提にしなければ、高い家賃を払う必要はありません。
地域によっては、無料で提供してもらえる空き家があったり、管理に困っている不動産を保有する人がいるかもしれません。
こうした空き家を賢く活用することで、費用を抑え、二拠点生活を実現できる可能性があるのです。
東京と同じように考える必要はありません。
次回は、具体的なリノベーションについてお話しします。
(過去の記事はこちらから)