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あなたのアイデアは本当に盗まれた? 「企画のパクリ」から考える、価値を生み出す本当の意味
「画期的な企画を思いついた!」
「これは絶対にウケるはず!」
そんな風に、自分のアイデアに自信を持っているときほど、「このアイデアが盗まれたらどうしよう」と不安に駆られた経験がある人も多いのではないでしょうか。
実際に、ビジネスの場では、
プレゼンした企画のアイデアが、そっくりそのまま別の会社で使われていた
競合他社が、全く同じコンセプトの商品を先に発売してしまった
なんていう話は後を絶ちません。
誰かのアイデアが、あたかも自分のもののように横行する。
これはクリエイティブな仕事をする上で、誰もが抱える悩みといえるでしょう。
今回は、「企画のパクリ」を通して、「アイデア」と「価値」の関係について考えていきたいと思います。
「私のアイデアをパクったんだから、使用料を払ってほしい」
以前、知人がこんなことを言っていました。
「私のアイデアをパクった会社があるんです。使用料を請求したいんですけど…」
彼女は、ある企業に新規事業の企画を提案したものの、採用には至らなかったそうです。
しかし、数ヶ月後、別の会社が、彼女が提案した内容と酷似したサービスを展開し始めたというのです。
「私の企画をパクったに違いない!」
彼女は憤慨していました。
しかし、私は少し違う視点から、この問題を捉えていました。
アイデアは「無価値」? 価値を生み出すために必要なこと
私自身も、かつては「自分のアイデアは特別だ」と思い込んでいた時期がありました。
しかし、様々な経験を通して、
「アイデアそのものには、価値がない」
という残酷な現実に気づかされました。
どんなに斬新で素晴らしいアイデアであっても、形にすることができなければ、それはただの「絵空事」に過ぎません。
小説のネタはあるけれど、書き上げたことはない、という自称小説家のように。
アイデアを「価値」に変えるためには、具体的な形にするための「行動」が不可欠なのです。
任天堂「ポケモン」訴訟に見る、アイデアと著作権の境界線
2024年9月、任天堂とポケモンが、ゲームソフト「Palworld(パルワールド)」の開発企業を相手取り、特許権侵害を理由に訴訟を起こしました。
かねてより、デザインの類似性が指摘されてきたパルワールドだが、今回の訴訟では、著作権ではなく特許権の侵害が争点となりました。任天堂側が多く保有しているゲームシステム関連特許への抵触であることがうかがえます。
このニュースは、「アイデアのパクリ(参考)」はどこまで許されるのか?という議論を巻き起こしています。
もちろん、既存の商品やサービスを模倣したり、特許や著作権を侵害することは、決して許される行為ではありません。
しかし、まだ世に出ていない商品についてはどうでしょうか。
瞬間的に思いついたアイデアに対して、「これは私のアイデアだ!」と主張することは、非常に難しいのも事実です。
大切なのは、「アイデアを実現する力」
では、私たちはどうすれば、「アイデアのパクリ」に悩まされることなく、自分のアイデアを「価値」に変えていくことができるのでしょうか?
重要なのは、以下の2点です。
「アイデアを形にする力」を身につける
企画書作成、プレゼン資料作成、プロトタイプ開発など、アイデアを具体的な形にするためのスキルを磨く
周りの人を巻き込み、実現に向けて行動できる推進力を身につける
「パクられることを恐れない」潔さを持つ
アイデアは、出し惜しみせずに、どんどん発信していく
「パクられる」ことを恐れず、むしろ「参考にされる」ことを目指す
「パクる」側ではなく、「パクられる」側になろう
個人的には、企画やアイデアなんて、生成AIでも量産できる時代であることから、”企画力””発想力”を売りにするのは一旦やめた方が良いのではないかなと思います。
そして、「パクられる」側ではなく、「パクられる」側になるぐらいのつもりで仕事をしていくのが良いのではないか、と。
そのためには、
「アイデアを生み出す力」だけでなく、「アイデアを実現する力」を身につける
常に「最先端」の技術や動向を身につけ、プロトタイプでも良いから世に出す
ことが重要です。
あなたのアイデアは、頭の中にあるだけだと無価値だし、企画書に落としただけでも誰のものでもありません。
「あなたが」進めるからこそ意味のある企画だとみんなに思わせ、またその企画を「あなたが」前に進めてこそ価値のあるプロジェクトにしていくことが重要です。