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精神保健福祉士

社会福祉士と同様にソーシャルワーク専門職としてもうひとつあるのは「精神保健福祉士」

精神保健分野のソーシャルワークを担うことができる資格だ。

児童養護施設で働いてみて感じたのは、措置されてくる子どもは多かれ少なかれ心に傷を負っているということ。自己防衛するために他人を遠ざけるような言動をしてみたり、自分の殻に閉じこもってみたり・・・そういう分かりやすく表現する子もいれば、施設のルールも守るし人当たりも良い、所謂「よいこ」にも隠れた一面があり、ふとした時に不穏な状態が現れたりもする。

また知的障害の子もいる。発達障害を抱えている子もいる。検査では問題ないとされていても、年齢相応の発達には少し隔たりがあると思われる子もいる。

そういう子たちと日々接する時、何度言っても分からない、伝わっている実感がないという事になりがち。おそらく言われる方にとっても不愉快な状況であることには変わりない。もちろん言う方も良い気分ではない。

彼らの状況をより深く知りたい。なぜこういう行動をとるのか理由が知りたいとなったときに、自分の手が届く範囲内で比較的親和性が高いのが精神保健福祉士だ。

社会福祉士は福祉職の最上位と言われているけれど、実践あっての資格なので、それぞれ自分で専門性を磨いていかなければならない。社会福祉士ですと名乗っても、どこで働いてきたか、どんな仕事をしてきたかによって専門分野は大きく異なる。その多岐に渡る分野横断が社会福祉士が社会福祉士たる由縁で、共通の理念によって資格の専門性が担保されている。

しかし精神保健福祉士は精神保健分野に特化して仕事をする。社会福祉士と比べて汎用性は低いが、その分専門性が他者に理解されやすいということもある。

児童分野に関して言えばSSW(スクールソーシャルワーカー)は精神保健の知識は必須だろう。成人の引きこもりを理解するのも同様。精神科医や心理士ほどでは無理としても一定の知識を持っているという担保のために資格を取るのは損ではない。

資格は自分が何者かを示すラベルに過ぎない。それでもあるとないとでは他者に与える印象が違う。次の資格として行政書士を考えていて、それは今でもあまり変化していないのだけれど、行政書士とは方向性の違う精神保健福祉士も考えなくもない・・・まぁ、どちらにしても社会福祉士の基礎研修を全て終えて、の話ですが。