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バンドエイド貼って。

今日、3歳児が着ていた服は菜の花色のコットンワンピース。当院に措置される前にいた乳児院でボランティアさんが縫ってくれた物。下に履いていたスパッツが落ち着いた色合いのパステルグリーン。菜の花が歩いているようで可愛かったのが今日の癒し。

幼稚園児から小学生、中・高と幅広い年齢の子がいる施設だが、よく頼まれるのが「バンドエイド貼って」
この依頼は幼児から小学生、または中学生女子に多い。
変化技として「湿布貼って」というのもあるが、職員から見て「これは必要だ」と思うようなときは、職員が慌てて持って行って嫌がっても貼ってあげるものだが、向こうから「貼って」と言われるものの多くは、ほんの小さな傷だったり(もちろん血すら出ていない)、不注意で机で脚を少しぶつけてしまったとかそういうもの。
そういう時に、無駄に使ってと怒るのも一つの手ですが、私は貼ってあげてしまうことが多い。

反対に年齢層高めの中高生の男の子で多いのは「お弁当箱、一緒に洗おう」
お弁当が必要な中高生は帰ってくるとお弁当箱を自分で洗わなければいけない。学校から帰ってくると一人でさっさと洗って、個室に入って出てこない年代の子たちが行ってくる。
本当に忙しい時は「ごめん、時間ない」と言って断ることもあるが、そうでなければ一緒に洗うことが多い。

ついつい頼まれるとやってあげてしまって、施設の性質上、甘やかしていると言われても仕方ないのだが、それでもやってあげる理由がある。

1つは(特に)個別での関りが難しい集団生活で個別でかかわれるお弁当洗いは4~5分の時間であるけれど、台所と言う空間で一対一で話が出来る貴重な時間だからだ。しかもテーマを持たずに話が出来る、そんな些細な時間にしか聞けないものがある。

それからタイトルにもなっている「バンドエイド貼って」
これも大人の注意を引く手段。怪我をした、と聞けば「なんで怪我したの?どこが痛いの?どんなふうに痛いの?」と聞く。そこから「友達と喧嘩した」「走ってて転んじゃった」そこから学校生活が垣間見えることもある。

子どもが親に言うようなことだけれど、ここの子たちは比較的多いと感じている。一人ひとりと向き合う時間がなかなか取れない上に、改まっては話すときは大事な話になりがちなので、どうでも良いことだけれど聞いてほしい時、子供なりのきっかけ作りが「バンドエイド貼って」

なかなか、他人に心を開かない子も多いので出来るだけ応えてあげたい。ただ業務に忙殺されている時に言われると正直「面倒くさい」と思ってしまうのだけれど。