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進路を決める時期

5月から6月まで少し慌ただしい生活だった。子どもたちの学校の個人懇談・授業参観・子どもの支援と現在の状況について書く施設でのレポート、それから節目の学年になる子たちはそろそろ進路についても考えなければならない。

家庭で暮らす子どもにとっても進路について考えるのは大変なことだと思う。進学先の学校見学・就職活動などがあると思うが、施設で暮らす子どもたちも同様。学校を通じて進学先や就職先を見つけてゆく。しかし、大きく違うのは、どこで暮らすかという事も必須で考えなければならないというところだろう。

家庭に戻るにしても、1人暮らしをするにしても、別の施設に行くにしても一人ひとり協議が必要で連携を取らなければならない。そこを決めない限りは進学先、就職先が決めにくいということはあるだろう。

でも、こればかりは支援者が勝手な思い込みで決めるわけにはいかない。客観的に見て「家庭復帰は無理だろうな」と心の中で思ったとしても、丁寧に段階を踏んで当事者が主体的に決めることが出来るよう支援する必要がある。そうでなければ、社会に出る第一歩となる大事な時期に後悔を残しかねない。後悔があると「施設職員が勝手に決めた」と責任転嫁をしかねない。

そう思われるのは怖くはないけれど責任転嫁していては、その子はずっとそこに留まったまま前に進めない。どうして自分は家に戻れないのか、なぜここにいるのか、という事を改めて自分なりに総括して納得する必要がある。これに時間がかかるのだ。本人にとっても大変な作業なのだ。思い出したくないこともあるだろうし。でも、ちゃんと自分に向き合ってより良い将来のために頑張ってほしいと願いながら支援している。