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夫の海外赴任の決断と帯同休業の決断と。

夫が海外赴任の可能性があるかも・・・と聞こえてはきていたけれど、本格的に「少なくとも3年間」という期間と「1月から赴任」「赴任国は中国」ということを打診され始めたのは、赴任の3〜4か月前くらいでした。

私は、フルタイムの仕事(赴任先地域の海外事業所はなし)をしていて、子どもは小6と年長さん。夫も私も実家は遠方で、夫と支え合って何とか家庭をまわしている状態。
ちなみに、仕事では、役職があり部下がいるポジションです。

夫が海外赴任を打診されたとき、その家庭ごとにいろいろな選択肢があります。

・海外赴任自体を断る。
・夫のみ単身で海外赴任する。
・夫と同時に家族で帯同する。
・夫から少し遅れて家族で帯同する。
・どこの国に赴任するかによって考えを変える。

妻がフルタイムの仕事をしていると、帯同する場合は、仕事を辞める、または、会社に制度があれば休業するという大きな決断をしないといけません。
また、特に妻が役職についていると、組織のことや、自分自身の今後のキャリアのこともあり、どうすべきか結構悩んでしまいます。
子どもの学業の心配もあります。

今回は、この状況下で「帯同する」決断をしたことについて書きたいと思います。
(ちなみに、この決断は、職場や周りの方々にかなり驚かれました。また、他の国だったら帯同するけれどもという方も何人かいました。)

まず、夫に「海外赴任を断念してもらう」ということは、私の選択肢にすら上がりませんでした。(ひょっとして、夫は頭をよぎったのかも?)
夫自身が、打診されている条件でチャレンジしたいかどうかで決めてもらえばいいですし。夫が海外赴任するなら、その上でどうするかを考えればいいですし。
夫はチャレンジを選択したので、夫の海外赴任は決定です。

その上で、私自身は「帯同する」という気持ちが早い時期に固まりました。
本当は、もっと仕事をがっつりしていきたい、行けるところまで組織で登っていきたいという思いもありますが、それ以上に、「30年くらい前に私が習ったときには発展途上国と見ていた国が、今は世界2大国家の1つであり、今どうなっているか自分の目で見てみたい」「子どもたちにも、新しい時代の世界を子どものうちから肌感覚でつかんでおいてほしい」という考えが強くて。
じゃあ、他の国ならどうしたか・・・。多分結論は一緒だったと思います。「日本とは違う世界を見てみたい」と。
また、人生100年時代。70〜75歳くらいまで50年間近く働くのが普通になるのに、産休育休で3年超休業したのに加えて、帯同で3年休業したところでキャリアに絶望を感じる必要はないのではという考えに至りました。
(でも、戻ったら浦島太郎状態が怖いし、出世は無理かもという拗ねた感情もあったりします。「休業期間をブランクにしない!」と気負っていますが、休業の身ではできることに限りがあるのが現実です。)

そのあと、中国に行こうと思っていることを子どもたちに話してみました。
反応は・・・「行きたくない。」
慣れたところやお友達と離れるのがイヤ、言葉も通じず知らないところだから怖い、と。
同時に、「お母さんは、イヤじゃないの?」と聞かれました。

そこで、子どもたちに、「楽しそうじゃん!」「みんなが全然知らないことを知れるかもよ」「慣れたら友達を案内したり教えてあげられるよ」「みんなと離れる何年間で何か中国のことをマスターして帰れると面白いかもよ」と話してみました。
上の子は、何日間か自分の中で噛み砕いてきたようで、徐々にノリノリに。
「餃子とか点心を作れるようになりたい」「書道も極められるかな」と、早くもやりたいことがたくさん出てきた様子で、早速図書館で中国に関する本を借りてきていました。
下の子は、慣れない環境への恐怖心が強いようで、長い間「やっぱり行きたくない」という言葉が出てきていましたが、そのたびに、上の子が「おいしい餃子とチャーハンが食べられるよ!」と気持ちを前向きにさせる声かけをしていました。

ひとまず、帯同するということが固まったので、今度は、「いつから帯同するか」(夫が赴任する1月か、それ以降か)の検討です。

自分の仕事については、少人数のチームですぐに後任が充てられる状態でもなかったことから、年度内の帯同は無理で。新年度の繁忙期が済んだゴールデンウイーク頃からの休業がベストかなと。

子どもたちは、今のところで卒業式・卒園式に出たいとのこと。そして、戻ってくる時期が中3・小3の1〜2月ということもあり、帰ったときに知っている人が多い状態だと心強いとのことで、中学校・小学校に少しだけ通っていたいとのこと。

これらを踏まえて、夫は1月に赴任しますが、家族は遅れて「ゴールデンウイーク以降、夏休みまでの間に渡航する」と時期を決めました。

それから、私の後任人事の手配もあることから、職場に休業の意向を伝えました。
子どもたちについては、入学説明会のときに個別に、入学後早い時期に転校の予定があることを伝えました。(制服や体操服など、学校指定のもので短期間しか使わないものは古着を貸してくださるとのことで、とても助かりました。)

1月に夫は渡航しましたが、感染症対策のため家族の帯同ビザの発給が止まり、再開のメドが立たず。
新年度になり、職場では当初の人事計画が狂うことになり、子どもたちは新しい学校生活が長くなればなるほどお友達と離れがたくなり・・・。

休業に入るタイミングが全く見えなくなったので、私は緊急対応で人員が不足している部署に移ることに。そこで部下をもち、3か月が経ち業務にも慣れて軌道に乗り始めた頃に、「帯同ビザが取得できる機会が巡ってきたが、帯同するか?出国日はビザ取得から3か月以内。すぐに返答を。」と連絡が入りました。

夫がいない生活に慣れ、当初の計画から状況も変わっていて、滞在可能期間が短くなることもあり、帯同しない選択肢に変更する家庭もあるそうです。
私も、新たな職場での責務もあるのでちょっと困ってしまいましたが、これを断ると次の機会はもう来ないと思ったので、帯同すると返答しました。
そして、すぐにビザの取得手続きに入るとともに、職場へは2か月以内に休業する予定であることを報告。
そこから、渡航前健診日など夫の会社と調整しながら具体的な渡航日を決定し、学校へ転校の一報と職場への休業開始日の報告をしていきました。

「夫が海外赴任になって・・・」「帯同するか迷っていて」というと、「わぁ!」「すごいね!」とキラキラした華やかなイメージがありますが、ついていくかどうかを自分のキャリアや子どもたちの気持ちと天秤にかけて決める中では、やっぱり葛藤があるもの。
(帯同となれば、引越でてんてこ舞いだし、知らない国でわからないことだらけで毎日胃が痛いし。)
大きな決断だからこそ、どの選択肢をとっても大変なことは出てくるので、「自分がこうすることを選んだ」と自分自身で思えるようにしながら決めていくよう心がけていきました。

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