シャンティxxx
思うほどの 大人にはならなくて 気がつけば、ばかり積み重ね 髪を撫でる かさついた掌に 甘えるフリして 素気なく 微睡みに 頭寄せ合うヤマアラシは 互いの温もりも知らないわ 頼って 縋って、 それって 「愛、みたい」 なんて笑うだけ 身も心も 馴れ初めも成り行きも 愛だけじゃ 愛せやしないわ 「やり直そう?」 探るような予防線 安いドラマにもならない このままじゃ。 知っていて、踏み出さないまま 幼い夢に溺れてしまう 掬って 巣食って 救って―― 何もかも
パパとママはどこにもいないわ ひとりぼっちのほうき星 いつか聞いたおとぎ話では 誰だってお姫様なの 嘘みたいでしょと呟いてみても 本当なんて誰も知らないから センチメンタルな嘘に溺れてみたいと まだ一人夢を見てる あなたと私 隣同士なのに星座にはなれない分かっていても悲しいよね 叶わない夢なんて言わないけど それでいいだなんて言えるほど強くもないくせに 窓辺に置くポットに飴玉 はしゃぐ星の子供達を 眺めながら頬杖ついては ぽつり銀河にひとしずく 涙の数だけ愛を知ったな
裸足のまま駆けて行く少女 とある月夜のカルナバル ベルベットを揺らす風に乗せ 紡ぎましょう命の唄 炎に照らされ踊り続けるの 誰も彼も運命の輪の中 宵闇に沈む銀色の月追いかけ またひとり手を繋いで 幾度生まれて昼と夜を越えて 狭間に沈んでく 命の色も知らぬまま 壊れたものは二度とは戻らない 二度とは還らない 知りながらまだ滴を溢す さすらい人は足を止めるでしょう 踊る月夜の乙女たち 命の灯は輝き続けて 地上に光る星となる 神に捧げましょう喜びの唄を 奏でられる音に身を任
踊るネオンの街駆け抜け 指を離す 神様はここに居ます。 レプリカのまま 綺麗でしょ、そう言って 嫋やかに腕絡め 唇でなぞるまま 闇のない夜に溶ける あたしの声は聞こえてますか? 崩落、させて 今だけが全て。どこへ行くの? 終わらせないで グラス並べて路地裏 潜むノイズ 素っ気なく振舞っても。 たゆたうばかり 酔わされて、ただ揺られ 艶やかにしどけなく どこまでも嘘吐くの ひび割れた硝子のよう 貴方の声は届くのですか? 残念、でした ドレスを脱いだら、淑やかです。 また振
嘘でしょう。問い澄ました顔の裏の、小さな色眼鏡。 こんな僕を好きでいてくれる、キミの色眼鏡。 だめでしょって、警笛が鳴る。警笛を鳴らす。 警笛は僕のもの。だからもう、鳴らさせやしない。
流れ続ける時間に委ねた 閉じた意識を為すのは淡い夢 いつか光も届くと微笑った それは錆びた思索 掌で包みこんだ泡沫 握り締めたら隙間から零れた 微睡みの淵で誰かを待った 白い花が揺れる