サムデイ

折坂悠太が気になりすぎて、noteに綴ってみることにしました。

サムデイ

折坂悠太が気になりすぎて、noteに綴ってみることにしました。

マガジン

  • ただの感情の記録にすぎないものです

  • 折坂悠太「さびしさ」について

最近の記事

地下鉄の揺れるリズムで

スカートのEP『Extended Vol.1』はとにかく新しいスカート満載。曲やアレンジ、演奏メンバに大きな変化を見せないままで音楽家としてのキャリアを積んできたのに、実はこんな引き出しもあったのか、拡張ポートもこんなに、と私は全力で驚いた。全ての曲で驚いた。今からでもCDで出して欲しい。 さて。EP1曲目の「地下鉄の揺れるリズムで」では、ピチカート・ファイヴの「陽の当たる大通り」の歌詞にある「アステアみたいにステップ」が文字どおりカッコ付きで引用されている。 これ、単に

    • KIRINJI Rec DBを公開しました

      KIRINJI(キリンジ)のレコーディングに参加したミュージシャン、エンジニアたちのデータベース(DB)を作りました。Webでどなたでも閲覧できます。 KIRINJI Rec DB 更新履歴 2024/08/23 公開 2024/08/24 engineers「田中一三」を「田中三一」に修正 2024/09/08 musicians「tin_whistle」の扱い(色と並び位置)をパーカッションから管楽器に修正。取扱説明書の一部の表現を修正 DBの取扱説明書概要

      • Sky Blue

        NEO-SYMPHONIC JAZZ at 芸劇~マリア・シュナイダーplaysマリア・シュナイダー~から2日目の朝は月曜で、いつもどおり車で職場に向かっていた。ハンドルを握りながら気がつくとSky Blueのことを思い返していた。 ソプラノサックスのソロでフィーチャされたのは土井徳浩さん。ステージのセンターに立って、柔らかく美しい音を、細くて千切れそうな音を、消えそうになりながらもぎりぎり手を伸ばしてやっと届いた爪の先が引っ掻いたような微かな音を、奏でていた。持てる力の全

        • 「正気」のこと

          (日記のようなものです。気が変わったら消すかも。) 昨夜からずっと正気のことを考えてた。 自分はどちらかと言えば みたいなことを言う側。もちろん大概はそれが間違ってるとも思えず、説明しようとしてもまともに聞いてすらもらえないことの空しさと疎外感をどうにもできないまま生活している。そして相手のことを、真剣でない、誠実でないとまで考えてしまう。 ただ、自分の話を聞いてもらえないことの一因は自分にもあるのかもしれない、そんな風に考えることもあって。例えば と口にしたことは

        地下鉄の揺れるリズムで

        マガジン

        • 3本
        • 折坂悠太「さびしさ」について
          6本

        記事

          カナダのビッグバンド Chelsea McBride's Socialist Night School を好きになる

          挾間美帆「Dancer In Nowhere」やMaria Schneider「Data Lords」が好きです。いろんな楽器がワーーーって鳴って、複雑に絡んだり、そうかと思えば天から注がれたかのような美しい単音を鳴らしたり、ソロが疾走しながら背後でぐわあーーっと展開していったり、そういうのが好きです。またそういうビッグバンドの演奏の面白さを引き出す曲そのものも好きです。 それで最近、自身のビッグバンドを率いる作曲家を新たに知りまして。Chelsea McBride(チェル

          カナダのビッグバンド Chelsea McBride's Socialist Night School を好きになる

          折坂悠太、夏の終わりの「朝顔」

          折坂悠太の「朝顔」を聴いてイメージしていたのは、まぶしい日射し、朝から全力で鳴くセミ、夏の盛り。窓を覆うようによく伸びた朝顔の蔓、鮮やかな葉の緑、瑞々しさ、膨らむ蕾、散水にかかる虹。 夏の歌には生命力を期待してしまう。生命力に溢れる世界にほだされて、朝を前向きな気持ちで迎えられるように、願う。 2019年の夏、「朝顔」という歌をそんな風に捉えていました。ところが最近になって、折坂悠太自身の元々のイメージはちょっと違ったんじゃないかという気がしています。そう思わせるきっかけが

          折坂悠太、夏の終わりの「朝顔」

          折坂悠太「さびしさ」について#05

          折坂悠太が2018年にリリースしたアルバム『平成』。そこに収録された「さびしさ」という曲について、思いを巡らせ、書き綴っていくシリーズです。 自分があまりにも遅筆で時間が経ち過ぎてしまい、その間に、「抱擁/櫂」のリリースがあったり、重奏編成での音源公開(しかも動画)やライブ、さらには新曲「朝顔」の月9ドラマタイアップなど、折坂悠太は一気にシフトアップしてトップスピードに達しています。 だから、もう「さびしさ」についてウダウダと書き綴ってる場合ではないと自分でも思うのですが

          折坂悠太「さびしさ」について#05

          折坂悠太「さびしさ」について#04

          前回からずいぶん時間が経ってしまい、平成も最終日になってしまいました。なお、平成31年3月29日、折坂悠太のシングル「抱擁」が配信リリースされました。 折坂悠太 "平成" Release Tourとして東名阪でライブがあり、平成30年11月22日の名古屋Live & Lounge Vio公演に行きました。ツアーの初日でした。感想は割愛。 で、会場で配布されたチラシ類の中に「へいせい(うそ)しんぶん」なんてものが混じってたんです。 これがまた濃厚で、隅から隅まで面白いんです

          折坂悠太「さびしさ」について#04

          折坂悠太「さびしさ」について#番外

          折坂悠太が2018年にリリースしたアルバム『平成』。そこに収録された「さびしさ」という曲について、思いを巡らせ、書き綴っていくシリーズですが、毎回どうにも硬くなってしまって、ちょっと疲れたので、今回はちょっと外してみます。番外編です。 この曲を聴き込むうちに、ふと、昔読んだある漫画のことがちらついて、「あれ、なんかリンクしてる?」と思い始めたが最後、どうにも気になってしまって、昨日ついに本棚の奥から引っ張り出してきました。これです。 かわぐちかいじ著「沈黙の艦隊」。その3

          折坂悠太「さびしさ」について#番外

          折坂悠太「さびしさ」について#03

          折坂悠太が2018年にリリースしたアルバム『平成』。そこに収録された「さびしさ」という曲について、思いを巡らせ、書き綴っていくシリーズです。 前回、まず「さびしさ」ってそもそも何なのかを探ってみましたが、その続きから。参照したReal Soundのインタビュー記事にはこんな記述もありました。 折坂:さらにもうひとつ、谷川俊太郎さんの「かなしみ」という詩があるんですが、その詩がすごく好きで。僕には子供の頃、家族が食卓でご飯を食べているのを見て、別に家族と仲が悪かったわけじゃ

          折坂悠太「さびしさ」について#03

          折坂悠太「さびしさ」について#02

          この名曲を自分なりに受け止め、何が歌われているのかを言葉で書き綴っていく(という全く慣れないことに挑んでみる)シリーズ。 色々と悩みましたが、まず「さびしさ」ってそもそも一体何なのか。それを探るために既存のインタビュー記事を読み直してみます。 まずはCINRA.NETの記事から。インタビュー・テキストは大石始さん。2018年10月2日公開。 折坂:“さびしさ”は今回のアルバムのなかでも思いのレンジが一番幅広いと思いますし、アルバムの構成として全曲がこの曲に向かっている感じ

          折坂悠太「さびしさ」について#02

          折坂悠太「さびしさ」について#01

          2018年10月に折坂悠太のアルバム『平成』を手にしてからというもの、この作品のことを毎日考えている。いや、考えているというより、みぞおちのあたりに『平成』が(、この表情のオリーが)居座り続け、癒着してしまったので、忘れるにも忘れられない状態になっているのだ。 正直、『平成』をまだ受け止めきれていない。もやもやしていて、形もよく分からない。まあ自分の心臓や肝臓だってどんな形をしているのか分からないのだから、それと同じか。 とにかくもう3か月も続くこの状態を打開したくなり、

          折坂悠太「さびしさ」について#01