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今こそ「ネオ・駐在妻」のネーミングを考えたい|上海帯同

どうも、上海アラサー駐在妻です。
結婚2年目、子供はいません。


以前、こちらの記事を書かせていただいたんですが、

実はその後もひっそりと自分なりの考察を続けておりまして、

もうひとつ、たどり着いた仮説があります。


それが、

【『駐在妻』というネーミング、50年前から変わっていない説】


海外駐在員の妻を「駐在妻」と呼び始めたのは具体的にいつからなのか、あまり情報がなくて定かではありませんが、まあ恐らく高度経済成長期に「グローバル化」だのなんだのって、日本人がたくさん海外に送り込まれはじめた時期からなんじゃないかと思うんです。

つまりは1980年~1990年代。

その当時の「妻」の役割は、国内・国外にかかわらず、”結婚したら家庭に入って、家族の健康と成長をサポートすること”だったはず。
まあこの役割は今もなくなったわけではないですが、当時は専業主婦が当たり前で、最初からキャリアを諦めている女性がほとんどだったのではないでしょうか。

そんな中で、経済の勢いに乗って、徐々に海外に派遣される駐在員が増えてきた。当然、それに帯同する「駐在妻」も増えます。

当時は今よりも世界の環境は厳しかったでしょうから、企業側も駐在員やその家族の安全確保には気を遣っていたでしょうし、本帰国後もそれなりの待遇を用意されていたのではないでしょうか。さらに、帯同中は家族も生活に困らないように、住宅も移動手段も通訳もお手伝いさんも用意してもらえる。そんなありがたい話はないですよね。

もし私が当時、日本で専業主婦をしていたとしたら、
「どうせ家で家事と育児するんだったら、海外の方が絶対良いに決まってる」と考えたと思います。

しかも当時はまだSNSがないので、実際は海外で大変な思いしていたとしても、日本にいるほかの主婦には届かない。


だから当時、「駐在妻」が憧れの対象になることは、至極当然の結果だったのだと思います。


しかし、時代は変わりました。


特に、30代以上のミドル世代を取り巻く”働く環境”はつねに変化し続け、その都度新しい働き方をする人々が現れては、社会にめっちゃカッコいい”名前”を授けてもらっていた。

そして、新しい”名前”が出現するたびに、それ以前の”名前”はその負の側面がフューチャーされて、だんだんと廃れていく。

例えば「フリーター」

この名前が出現した当初は、
「”企業に所属する”という世間一般の働き方を選択せず、自身の夢や希望を追い続けながら自由に働く、めっちゃカッコいい存在」
として注目を浴びたんだと思うんです。

しかし、不景気がやってくるとその不安定さが取り沙汰されて、次第に「社会の負け組」のような扱いを受けるようになってくる。

するとどうなるか。

社会はまた新しいカッコいい存在を生み出すために、「ノマドワーカー」「フリーランス」といった、カタカナ完全無双の新しい”名前”を生み出すわけです。(カタカナってなんとなくカッコいいし、各個人にそのイメージを委ねられるから便利だよね)

女性の働き方だってそう。

ほぼ100%専業主婦だった時代を抜けて、女性が結婚してからも働くのが当たり前になってきたら、「バリキャリ」VS「ゆるキャリ」なんて対立構図が生まれたり、最近は「ワーママ」なんて言葉もよく耳にするようになってきた。

一方で、一時期よくもてはやされていた「イクメン」という言葉は死語になりつつあり、ひねくれ者の私は「次は男性も”ワーパパ”なんて呼ばれだすのかしら」なんて、全く関係のない場所からひっそり静観していたりします。


話がだいぶ広がってしまいましたが・・・

そんなこんなでふと自分の足元を見てみると、

「駐在妻」だけ今も昔も何も変わってないやないかい!!


激動の時代を生き抜いてきた現代の女性が、ある日突然「駐在妻」になる。そりゃ価値観やバックグラウンドだって多様になりますよ。
そもそも女性だけじゃなくて、男性も駐在帯同する時代。
それなのに、一括りに「駐在妻」っておかしくないですか??(「駐在夫」もあるけどね)


ということで!

今ここに、
「ネオ・駐在妻(夫)」にふさわしい
カッコいい”名前”を
考えてみようではないか!!!



しかし、ここからが難しい。

noteやSNSでほかの駐在妻さんの投稿を見させてもらって、

私が感じた「ネオ・駐在妻」の特徴って、だいたいこんな感じかなと思っているんですが、

  • キラキラしていない人も多い

  • キャリア志向が強い

  • 帯同中も何かを得ようと必死でもがいている

  • 真面目で責任感が強いがゆえに悩む

これを一言で言い表すってとっても難しい。(そもそも語彙力が足りない)

キャリアを中断してきている人も多いから、
「モラトリアム駐在妻」とかも考えたけど、別に何かを「猶予」してるわけじゃないし。

「アイドリング」も意味的には合ってるけど、なんか空回ってる感あるしなぁ。(※アイドリングとは、機械 ・ 設備 ・人員などが、主目的(推進など)に貢献せず、しかし稼働に即応できる様態を維持していること、あるいはそのための動作)

そもそも、「駐在」しているのはパートナーであって、その妻や夫は帯同しているのだから、「帯同妻/帯同夫」の方が正確。

そしてさらに突き詰めると、「妻」とか「夫」の肩書き自体がパートナーに依存しちゃってるし、このコンプラ時代に「男」だの「女」だのって区別するのもどうなんだ。

じゃあ「帯同人間」? いや、意味わからんな。笑

・・・・・・・



と、まぁいろいろ思案した結果、

自分は「海外在住の日本人」以外の何者でもない。


という結論にたどり着きました。

長々とスクロールさせてごめんなさいね(笑)


結局自分ひとりじゃカッコいい名前なんて見つからなかったわけですが。

言い訳をすると、どんなカッコいい名前をつけたっていずれ廃れてしまうなら、もう最初から「何者でもないよ~」って言っておいた方がいいと思うんですよね。

「ワーママ」とかもさ、全然否定するわけじゃないんですが、なんか実態より名前の方がキラキラして見えるっていうかさ、「仕事も家事も育児も完璧にこなして、その上女性としての魅力も失わない」みたいなパーフェクトウーマン感満載な気がしちゃってさ、「私には無理だ~」みたいにイメージで判断しちゃう人も出てくると思うんですよ。(勝手に40代向け女性誌のモデルさんみたいなイメージ)

でもたぶん、みんながみんなそうじゃないし。
「駐在妻」だってそうだし。

いろんなタイプの人がいて、いろんな考えを持っているのに、一括りに同じ”名前”で括ってしまうからどうしてもイメージが先行してしまう。
そして「私はその人たちとは違う!!」みたいな対抗勢力が現れて、もともとは同じ境遇の仲間だったはずなのに内部分裂してしまう・・・ってなんか悲しくないですか。

とかいいつつ、自己紹介として便利なので、これからも毎回「駐在妻」を名乗るつもりなんですが。笑


なんだか、
タイトルと結論と自分の言動がちぐはぐな記事になってしまいました(笑)


私は日本に帰っても、「日本在住の日本人」として生きていくぞ~


それでは。





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