To be or To do?ベンチャーを選ぶ人のキャリア感とは?
こんにちは、神戸大学3回生の上田健太郎です。
「そろそろ本格的に就活しないとな~。」とぼんやり考えています。
そこでふと疑問に思いました。「ベンチャー企業に入社を決めた人って、どんなことを考えているんだろう?」と。
というわけで、未来電子テクノロジー(以下未来電子)でコピーライターをしている東妻さんにお話を伺うことにしました。同じ神戸大学出身で学部まで同じということで、勝手に親近感が湧いています。笑
今回は、お昼休みにオフィスの近くでランチをしながらインタビューをしてきました。新卒でベンチャー企業に入る人の考え方、ベンチャー企業の実態を聞いてきましたので、良かったら読んでみてください。
上田「東妻さん、本日はよろしくお願いします。」
東妻氏(以下敬称略)「よろしくお願いします。」
上田健太郎(神戸大学経営学部21卒)
企業に依存しない生き方ができるように、未来電子で長期インターン生として修行中。
東妻航太(あづまこうた)さん
神戸大学を卒業後、未来電子テクノロジーに18卒入社。社内ではコピーライターとして業務をこなし、社外では著書『知識0.0』が発売予定。
ベンチャーの魅力:目指す『安定』とは
上田「さっそくの質問なのですが、今ベンチャー企業つまり未来電子で働いていて楽しいですか?」
東妻「両方です。楽しさでいうと、自分の思ったことをトライできる環境にある。それも早くから。僕は2年目ですけど、新規事業のプロダクトの管理をしています。」
上田「2年目からプロダクトマネージャー…すごいですね。」
東妻「権限の大きいことを、早期からできるっていうのは良い所だし、面白いしやりがいがある。一方、その分自分のやっていることがあっているのか間違っているのか分からない。そういう意味でストレス耐性は必要ですね。」
上田「なるほど、良くも悪くも楽じゃない環境に身を置いているのですね。大手に入る方って、安定や収入、ネームバリューなどを求めている人が多い傾向があると思います。でも、イメージとしてはベンチャー企業に入る方って、安定より自分の成長を求めているような気がしているのですがいかがですか?」
東妻「僕はどういう安定を目指すかどうかだと思っています。大手に入る人っていうのは制度としての安定を求めていると思いますし、「この年になればこのくらいの報酬が貰える」という予測がしやすい傾向にあると思います。一方、ベンチャーで目指すべき安定は個人。」
上田「個人での安定、といいますと?」
東妻「もし、会社を出ないといけなくなったとします。でも自分には月に20万円を稼げる能力がある。これって、僕は安定している状態だと思います。会社をもって安定するか、個人をもって安定するかの違いですね。今の時代では、会社での安定を求めるのは不可能になってきているので、個人での安定を目指すべきです。」
上田「個の時代が到来していると言われていますしね。」
東妻「そやね。それって個人が目立つ時代が来たというより、会社に安定を求めることができなくなっている結果の個の時代なんですよね。ですので、早いうちに個人で何とかなろうと足掻いていたほうが良い。そして早めに失敗したほうが良いと思っています。」
会社に安定を求めることが困難になっている時代です。「安定」の本当の意味は、個人の力をつけることなのかもしれないな、と意識高いことを考えました。その意味での安定を得るために、ベンチャー企業に入ることは有効な手段のひとつかもしれません。
未来電子入社の判断基準とは
ランチが届いたので、いただきながらインタビューを続けます!
上田「さっそく参考になる話をありがとうございます。次の質問ですが、ベンチャーの中でもどうして未来電子に入ろうと思ったのですか?」
東妻「んー。企業には、規制が強い/弱いという軸がありますよね。それでいうと、未来電子は規制がめちゃくちゃ弱い(笑)」
上田「確かに弱そう(笑)」
東妻「ルールの制約条件が非常に緩いんですよ。そして、僕はルールの中で最適化するのが好きではなくて、あまり得意じゃないんです。もっとこういう可能性があるんじゃないか、って考えが膨らむタイプです。だから未来電子の制約が緩い環境が、心理的安全性が高かった、というのが理由としてありますね。」
上田「やはり、ベンチャー向きの性格だったということですか?」
東妻「仮説ですけどね。そうかもしれないと思っています。」
上田「そうなのですね。就活の時期には、ベンチャー以外の他の選択肢はありましたか?」
東妻「もちろんありましたよ!就活でも大手企業を受けていましたし。その行動の根源は『不安』なんですよ。この選択肢でよかったんだろうか、という気持ちはありました。だからなるべく選択肢を広げたいと考えていたんです。」
上田「確かに、企業について詳しく知らないと、これでいいのか不安になります。」
東妻「選択肢は持っていたんですけど、当時はその選択肢を見分ける力や環境がなかった。だから今考えると、選択肢を広げた意味はそれほどなかったかなと思っています。」
企業風土が自分に合っていたと確信できたから入社したという東妻さん。
未来電子には、無駄なルールや慣習は一切なさそうですよね。憶測ですけど。どんどん質問していきます。
未来電子の魅力:『変化』と『遊び』とは
上田「未来電子に入って良かったな、と思うところとかありますか?」
東妻「変化に恵まれるところです。現状に安住できない、させてくれないんです。何らかの変化をしないと、対応できない場面に多々出会います。それは苦しくはありますけど、そういう環境にないと僕自身やらないタイプなんで。自分で苦労に飛び込んでいけないタイプほど、ベンチャーはいいかもしれませんね。」
上田「常に考え、変化しないといけないという環境に身を置くことは、かなり大変そうですね。」
東妻「はい、大変だけど変化するのは楽しいですよね。
他に未来電子の良い所は、会社内で仲が良いです(笑)」
上田「そうなんですね(笑)」
東妻「みんなでご飯やカラオケもよく行きますし、代表もよく飯に連れていってくれます。今度も役員の方と一緒に山登りに行きますし、制度化された交流じゃなくて、自然発生的な完全プライベートの関わりはかなり多めかなと思います。」
上田「未来電子の人たちは、遊びにも全力という感じで楽しそうです。」
「自分から挑戦できない人ほど、ベンチャー企業に入って自分を追い込んでみるといい」、という考え方はしたことがありませんでした。
頑張るしかない環境に自分を置くことは、就職に限らず役に立つ思考かもしれませんね。
個人として目指す、理想のキャリア
そろそろこのインタビューも終盤になってきました。
ここからは、「制約が嫌い」という東妻さんの考え方の話が中心になります。個人的に、今回のインタビューで一番刺激を受けた部分です。
上田「東妻さんは、これからどんなキャリアを形成していきたいと考えていますか?」
東妻「正直、自分のキャリアのことはそんなに考えてはいないですね。まず、ベンチャーに入るという選択をした時点で、そのベンチャー企業が何者かになるのが絶対に第1のステップになるんですよ。」
上田「はい!(その考え方かっこいい...!!)」
東妻「そのために、プロダクトを作ったりだとか、マーケティングをしたりだとか色々やって、未来電子が何かを成し遂げたタイミングで、じゃあ次自分は何しようかな、というフェーズになるんです。その段階になるまで、自分のキャリアについては分からないですね。」
上田「今は、未来電子が成長することを第一に考えているのですね。もうひとつ、関連した質問をさせてください。キャリアを考える時、なにをやりたいかで考えるタイプのTo do型と、どんな状態でいたいかで考えるTo be型の2種類があるって言われているじゃないですか。それでいうと、東妻さんは自分はどっちのタイプだと思いますか。」
東妻「To be型ですかね。キャリアで何をしたいかについてはそんなに考えていなくて。ざっくりとしたTo beはあります。」
上田「そうなのですね、そのTo beについてお聞きしたいです。」
東妻「To beでいうと、僕は物を調べるのが好きなんですよ。何か新しいことを調べて、そのことについて知るのが好き。ただ、インプットだけでは価値にならない。そして今の段階では、自分は何者でもないのでアウトプットにも価値はないわけです。そして目標の状態は、何かを成し遂げ、周りからの認知がある状態で、自分のインプットをアウトプットすることのループが経済基盤になることですね。」
上田「うんうんうんうん(めちゃくちゃに共感している)、すごく分かります。情報発信でお金を稼げるようになる、みたいな理解で大丈夫ですか?」
東妻「うん、まあそんな感じで大丈夫です。つまりは人生がインプットとアウトプットのサイクルになることがベストですね。その状態になると、場所や、することに固定されなくなるんです。さっきも話したけど、僕は制約が好きじゃない、だから完全に制約が切れた状態が良いです。」
上田「最高ですね、その状態。」
東妻「気が向いた時に気が向いたことをやって、それに価値が生まれるっていうのがTo beの頂点ですね。」
東妻さんのtwitterアカウント
知識をつける、という自分の好きなことに価値が生まれる状態になりたいという東妻さん。まさに「好きなことで生きていく」、といった感じですね。
東妻さんは『知識0.0』という本も執筆しており、書籍という形でもアウトプットを残しています。すごい。。。
上田「とても参考になる考え方を聞けました。今まで自分になかった考え方を聞けたので、就活の参考にさせていただきます!」
東妻「そうですか、よかったです。ではそろそろ行きましょうか!」
上田「はい、今日は本当にありがとうございました!」
東妻「ありがとう。」
以上で今回のインタビューは終了です。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
なんだか硬い話ばっかりになってしまいましたが、とても楽しかったです。
東妻さんはとてもやさしい方で、説明の仕方というか、話がとても上手だという印象を受けました。さすが、本も書いちゃうコピーライターさんですね。東妻さん、本当にありがとうございました。