中途半端な密室~読書記録431~
中途半端な密室 東川篤哉
テニスコートで、ナイフで刺された男の死体が発見された。コートには内側から鍵が掛かり、周囲には高さ四メートルの金網が。犯人が内側から鍵をかけ、わざわざ金網をよじのぼって逃げた!? そんなバカな(^_^; 不可解な事件の真相を、名探偵・十川一人が鮮やかに解明する。(表題作) 謎解きの楽しさとゆる~いユーモアがたっぷり詰め込まれた、デビュー作を含む初期傑作五編。
中途半端な密室
南の島の殺人
竹と死体と
十年の密室・十分の消失
有馬記念の冒険
「中途半端な密室」以外の4編は、岡山にある大学の学生が主人公となっている。
ホームズ役とワトソン役。更には、エラリー・クィーン風に「読者への招待状」まであるのだ。
実にこの2人の学生が魅力的でテンポよく話が進む。岡山弁も楽しいからすいすい読める。
岡山に行きたくなる。のと、この2人を主人公にした話をもっと読みたいなと思わせる作品群であった。