120歳まで生きたいので、最先端医療を取材してみた~読書記録476~
120歳まで生きたいので、最先端医療を取材してみた 2020年 堀江貴文
ホリエモンこと堀江貴文は2016年に予防医療普及協会を立ち上げ、予防医療に関する最新知見や情報を発信している。彼が実際に医療現場を取材し、まとめたのが本書である。尿1滴でがんを検知したり、iPS細胞からミニ臓器をつくったり、脂肪がつくる酵素で老化を遅らせたり……。最先端医療は、私たちの想像以上に進化していた。医療情報だけではない。人工冬眠で寿命が延びる、記憶を書き換える、第六感・磁覚を身につける……など科学読み物としても楽しめる。楽しみながら、「防げる死」を防ぐ情報を入手しよう。120歳まで生きるために!
ミニ臓器、脳の再生、人工冬眠と寿命、手術支援ロボット、最新がん治療…ほか。新技術があなたを救う!
目次
第1章 がんで死ぬ人は少なくなる(線虫でがんを検知する;アルファ線で進行がんを抑える;重粒子線で手術せずに治療する)
第2章 人間は若くなる(再生医療の最先端!ミニ臓器;人工冬眠で寿命が延びる;iPS細胞による網膜移植;脂肪がつくる酵素で、老化を遅らせる)
第3章 人間は賢くなる(磁覚を身につける;相手の考えを読む;記憶を書き換える;脳のダメージを修復する)
第4章 新しい薬・治療法ができる(カイコを使ったゲノム創薬;生殖細胞と不妊治療;人間の脳を持つ動物をつくり、精神疾患に生かす;ロボットによる低侵襲手術)
第5章 病気になる前に治す(体内をめぐるナノマシン;血流でリスクを読み取る)
著者等紹介
堀江貴文[ホリエタカフミ]
1972年、福岡県八女市生まれ。実業家。SNS media&consulting株式会社ファウンダー。現在はインターステラテクノロジズ社を設立し、宇宙ロケット開発やスマホアプリ「TERIYAKI」「755」「マンガ新聞」のプロデュースを手がけるなど幅広く活動を展開。2014年にスタートしたコミュニケーションサロン「堀江貴文イノベーション大学校(HIU)」の会員は約1600人にのぼり、常時新たなプロジェクトが生まれている。2015年に予防医療を普及するための活動を開始し、2016年3月に「予防医療普及協会」の発起人となる。
一般の出版社が発行だが、予防医療協会監修とある。
こちらの協会については・・・
子宮頸がんワクチンを勧めていたり、がん検診の積極的な勧めといった、そんな協会である。
Xで、コロナワクチンを勧めておられる医師たちが現れるサイトでもある。
確かに、現代医学の進歩は素晴らしい。それは認める。昭和の時代には、「癌」は殆どが死を意味していた。5年生存率などとも言うが、医学の進歩のおかげで生き延びる事の出来ている人は多いかと思う。
若い人はそれは嬉しい。例えば、小児がんなどの場合、副作用などもなく、完治、長生き出来てほしい。
だが、ここが私のひねくれたところなのだが、例えば、70代で年金生活の人たちが、皆、現代医学の素晴らしさでもって120歳まで、イヤ、200歳まで生きるとしたら?年金は破綻しないだろうか?脳の病気、認知症なども治療可能な世になるのだろう。
だが、100歳以上の人がずっと職場にいたら新卒の高校生、大学生の就職口は?と考えてしまうのだ。
実際に、国会では年金を貰う年齢の方が多くおられるので若い議員が育たないようにも思える。
医学は万能なのだろうか?人間は思いあがってはいないだろうか?
自然の営みに外れてもよいものなのだろうか?
歳をとると各臓器にしろ、足腰にしろ、目や耳にしろ、老化で衰えるものではないだろうか。日々、節制したり、筋トレなどでの個人差はあるものの。
それを敢えて、ips細胞での再生医療だ、臓器移植だ、アンチエイジングだの、そこまでしがみつくことが正しいのだろうか?
2019年1月、「衰えない肉体、寿命150歳:」という記事に目が留まった。日本の若手研究者約300人に、「人間の寿命は何歳まで延びるか」と尋ねたアンケートの結果だ。
その記事によると、「老いの抑制」「臓器の交換」「脳と機械の融合」が進めば、2050年には不老不死に近づくという。また、「2050年には日本人の死因で最多になる死因は」という問いでは、がん、未知の疾患、老衰などを抑えて、自殺がトップだった。
現在、技術的には病気や老衰で死ななくなる方向に向かっている。「不死」は無理でも、「非死」の時代が到来するかもしれない。非死の時代には、いかに生き続けるかが課題となる。予防医療や予測医療による「防げる死を防ぐ」という考え方は、、ますます重要性が増すだろう。僕は、そう確信している。(本書より)