三毛猫ホームズの騎士道~読書記録447~
三毛猫ホームズの騎士道 赤川次郎
資産家・永江和哉からの依頼で、片山兄妹とホームズはドイツへと渡った。古城に住む和哉の弟・英哉の様子が、おかしいという。三年前、英哉の妻は、中世から伝わる処刑具「鉄の処女」によって惨殺された。古城に着いた夜、晴美は、白いドレスの女性を目撃。そして、マスクをつけた何者かに襲われる。唯一の出入口である跳ね橋が壊れ……。そこから、次々と殺人が! 片山たちは、古城に秘められた謎に迫る!
出版社の紹介には書かれていないが、ドイツには片山刑事の後輩であり、晴美を慕う石津刑事も同行するのである。
とにかく、三毛猫ホームズシリーズは、いつものメンバーの人間味溢れる姿がたまらない。
特に石津刑事。
相葉ちゃん主演のドラマでは、大倉忠義君が演じていて、細身のイケメンだったが、小説では全然違う。
赤川次郎先生の「幽霊シリーズ」の原田刑事にかぶるところがある。
犯人は?どんでん返しが次々と起こるわけだが、個人的には、犯人の女性は幸せになって欲しい。そう思った。
ラスト。三毛猫ホームズに自分の心を打ち明ける犯人。その寂しさをホームズはじっと聴き入っているのだ。
本当に三毛猫っていいよね。
タイトルの騎士道。
晴美を守る石津刑事こそ、ナイト、騎士ではないだろうか。