ハーメルンの笛吹きと完全犯罪: 昔ばなし×ミステリー~読書記録328~
白雪姫、ハーメルンの笛吹き、みにくいアヒルの子……誰もが知っている世界の童話や伝説から生まれた傑作ミステリーアンソロジー。昔ばなしが呼び覚ます残酷な罠! 8篇を収録。
全8篇
「空色の魔女」 仁木悦子
「笛吹けば人が死ぬ」 角田喜久雄
「メルヘン街道」 石川喬司
「絵のない絵本」 鮎川哲也
「青ひげよ、我に帰れ」赤川次郎
「遠い美しい声」 小泉喜美子
「みにくいアヒル」 結城昌治
「赤い靴」 加田伶太郎
それぞれの作家の良い面が出ていると感じた。
年取ったせいだからか。やはりミステリーは短編にこそ味わいがあると感じてしまう。
仁木悦子は童話作家でもあるので、子どもの情景を描かせたら絶品だ。
全く知らない作品もあったので、次回に読みたいリストにも入れられた。
赤川次郎の作品は、「幽霊シリーズ」になる。
女子大生・永井夕子と、事件を通じて20歳も年下の彼女に惚れてしまった捜査一課の宇野警部のコンビが活躍するシリーズだ。
又、加田怜太郎であるが、福永武彦のミステリー作家としてのペンネームなのだ。短編の中に、ピシッと決めていて楽しめた。