告白~読書記録256~
告白は、ミステリー作家・湊かなえのデビュー作だ。第一章は2007年に書かれている。
中学教師の森口悠子は、自分の娘は殺された。それを担任するクラスで淡々と持論を展開していく。
6章に分かれているが、それぞれの登場人物の視点から独白形式で書かれている。
他の作品でも思ったのだが、湊かなえさんは、何故こんなにも毒親を描くのが上手いのだろうか。
犯人の少年の母。過保護のクレーマーに、自分勝手な虐待母に、と。
結局は、彼らが犯罪に向かったのは、母が悪い?とも思えてしまうのだ。
一番怖いのは、やはり主人公の森口だろう。
最後は、結局どうなったのか?本当に大学は爆破されたのか?
そこは読者にモヤモヤ感を抱かせる。実に上手いな。
と、読み終わってからも忘れられないものにする。
素晴らしい作家だなと思うのであった。