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『ある男』 隣にいる人はほんとうにその人ですか

平野啓一郎の『ある男』が原作。
平野啓一郎、デビュー作の『日蝕』が読みにくくて挫折して以来、手を出していない作家だったりします(汗)。
離婚して実家の文具店に戻って店番をしている里枝(安藤サクラ)が、この地に流れ着いて林業に就いたばかりの谷口大祐(窪田正孝)と出会い、やがて結婚して子どもが産まれる。
幸せな家庭を築いたものの、不慮の事故で大祐が亡くなる。大祐は伊香保の温泉旅館の次男坊だったということで、実家から兄が法要に呼ばれて来るのだが、遺影を見て「これは大祐じゃない」と言い出すのだった。
里枝の夫だった「大祐」はいったい誰だったのか、ほんとうの「大祐」はどこでどうしているのか。「ある男」を巡って、里枝の離婚の際に協力した弁護士城戸章良(妻夫木聡)が調査に乗り出すのだった。
事前に何の情報も入れず、なんでこのBDを借りたのかもすっかり忘れていましたが、『トップガン マーヴェリック』となぜか一緒に借りていたので観てみました。
優しかった夫が実はどこの誰かもわからない人物で、ひょっとしたら犯罪者なのかもしれない恐怖。しかしそれは、実はSNSで表と裏を使い分ける現代の我々の身近にはもっとたくさん潜んでいるのかもしれないという薄ら寒さを感じずにはいられない。

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