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セレンディプティ 偶然の引き寄せ
健常細胞活性化のためと、悪質液の退治のため、近所を散歩。駅に着いたので、そのまま前橋駅に向かった。群馬に引っ越してきてから、県庁所在地である前橋駅を知らないとは群馬県民としてはなんとも申し訳ない気さえしたので。
両毛線に乗り、高崎から前橋へ。
前橋駅は県庁所在地の駅とは思えないほどの閑散ぶりで、JRに見捨てられたんだと思った。
駅到着後、特に目的もない。ただ、前橋にブルーボトルコーヒーがあるのは知っていたので、とりあえずそこを目的地に歩き始めた。
駅前の通りは欅ウォークという道で一見そのハード性だけ見ると代官山246通りのようだ。
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恐ろしいほどに人がいない。車もいない。
「あかんわー前橋」
と思いつつ、ブルーボトルコーヒーを目指す。
歩くこと15分、ブルーボトルコーヒーの目前に、アーツ前橋という美術館を発見。今は、荒川良二という絵本作家の展示をやっているらしい。
全く知らないが、なんか入ってみようかなーと思って800円を払って中に。
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作品のタッチやコンセプト、テーマ性自体は好きでも嫌いでもない印象。
絵本作家だからだろう、イノセントな世界観を表現している。字体にやり過ぎ感があるのが、少し違和感を覚えたところなのかもしれない。
そんな中、2つの展示に感じたこと。
一つ目はセレンディプティ。
彼の展示の一つに過去のペイントが紹介されてた。「熊本県不知火図書館で行ったライブペイントで、塔本シスコの地元でできて感動した!」と直筆コメント。
「そこ、私の地元です、何ならその図書館ほぼ毎週通ってました」
と、つい心の中で叫ぶ。不知火なんて、日本にある幾多ある田舎町の中でも知名度ランキングでは、おそらく下位。そして、何の目的性もなくふらっと立ち寄ったこの展示での巡り合わせ。
勝手にセレンディプティ、引き寄せを感じざるを得なかった。それが1個目の感じたこと。
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ふたつめ。
東日本大地震にインスパイアされて作られた、廃材を使った乗り物の展示。そこには少年少女が乗っていて、彼らなりの人生を送っているというもの。なんというか、死と天国を勝手に感じてしまった。死後の世界はこういうところ?みたいな。
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そんなことを考えながら、小1時間ほど荒井良二のnewborn展を見た。
昼食は美術館併設されているRobson coffeeというところでサラダベーグルを食べた。
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「高崎祭もいったん休憩だろうし、そろそろ帰ろうかな。あ、ブルーボトル行ってないやん」
という昼下がり。