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「葛藤」は価値につながる~シェイクの24卒新入社員が研修期間で何を感じたか?~

シェイクのnoteを読んでくださっている皆さん、はじめまして。
2024年に新卒でシェイクに入社した榊です。

この記事では、私が配属前の研修期間(2024年4月~8月末)
に取り組んだことや、その中で感じたことをお伝えしたいと思います。
新入社員が実際にどのような葛藤を感じているのか、
できる限りリアルに書いたつもりですので、
ぜひ最後までお読みいただけますと幸いです。


なぜシェイクに入社したのか

本題に入る前に、自己紹介をかねて
私のシェイクへの入社動機をお話しします。

私は学生時代、部活動や人材派遣会社でのインターン経験を通して、
人が活躍するための環境作りに興味を持ちました。
そこから、就職活動では、人が自分のこれまでの教育で得た能力や、
強みを発揮して、自信をもって働ける社会づくりに貢献
したく、
人材業界を軸に選考を受けました。

なかでも、様々な企業様の人材育成に
コンサルタントとして携わることで、
「組織」という場で、「個人」が自分の能力や強みを最大限発揮し、
自信を持つことができる環境作りに貢献できると考え、
株式会社シェイクへの入社を決めました。

そして、2024年新卒で株式会社シェイクに入社し、
入社後はHRC(ヒューマンリソースコンサルティング)部門に配属され、
日本企業に対し主に人材育成に関する研修を開発・提供しています。

配属前期間に取り組んだこと

9月の配属に向けて、シェイクのサービス理解や、
研修開発のスキルを身に付けるために、
4月~8月の期間は主に下記2つの仕事に取り組みました。

・研修運営スタッフ

今後、企業様へ研修を開発/提案するにあたり、
まずは研修を理解するため、研修を実際に実行する際の
運営スタッフとして様々な企業様の研修に参加しました。
運営においては、当日スムーズに研修を進行させるために、
会場整備、備品の配布や回収に取り組みました。
それに加え、研修の受講者の方の言動の変化に着目しながら、
研修がどのような効果を与え、どのような価値を生み出しているのか
の理解に取り組みました。

・開発スクール

実案件に携わる前段階として、研修開発の理解を深めるため、
5月から7月までの約2か月間、研修プログラム開発の基礎を
インプットと実践課題を通して学ぶ「開発スクール」に取り組みました。
仕事のスケジュールを立てて、先輩にフィードバックのご依頼をし、
限られた期間の中で研修の一部作成を体感するリアルなものでした。

8月からは、上司・先輩社員とともに、社内のMTGや、
お客様との打ち合わせ、ファシリテーターとの調整、
プログラムの修正等に携わっています。

配属前期間での葛藤と変化、学び

配属前期間を通して、私が感じてきた葛藤と、変化のきっかけ、
そしてそこから得た学びを共有いたします。

「新卒がぶつかるリアリティショックの壁」

みなさんは、リアリティショックという言葉をご存じでしょうか。
これは、アメリカの組織心理学者、E.C.ヒューズ氏が提唱した考えで、
理想と現実のギャップに衝撃を受けることを言います。

私は、入社直後、このリアリティショックを強く感じました。
特に、「思ったよりも自分はなにもできない」という点のギャップ
が大きかったです。

具体的には、余裕を持ったスケジューリングや
先輩への報告・連絡・相談などあたりまえの基準を
あたりまえにこなせない
こと。
自分の意見を言うのは好きなはずなのに、話に追いつけず
意図や意見を持つこともできないままMTGの時間が過ぎてしまう
こと
などがありました。

また、学生の頃との状況の違いも大きな要因でした。
学生の頃は、1人で考えて進めることが基本であり、
また情報がどこにあるのか明確なため1人での作業が可能でした。
しかし、社会人になると、自分が把握している情報が非常に限られており、
また、よりよい成果物を作るには「他者を巻き込むこと」
が大前提かつ最重要
となります。
この違いに慣れず、自分1人では限られた部分しか進めることが
できない現実を受け入れることに苦労しました。

リアリティショックへの向き合い方が変わったきっかけは、
「リアリティショックを感じるのはごく自然なことである」ことを知った
ことです。
6月に、ある企業様の新入社員フォロー研修に立ち会った際、
私と同じ年代にあたる受講者の
配属後に感じた壁・課題を整理していただく際の発言をお聞きする中で、
全く違う会社の社員でも、この時期は同じように悩むのか。
自分の理想とのギャップを感じているのか、

と気づかされました。

実際、株式会社パーソル総合研究所/
パーソルキャリア株式会社「CAMP」が2019年に実施した、
「就職活動と入社後の実態に関する定量調査」によると、
入社後に感じる何らかのイメージギャップ「リアリティ・ショック」
を抱える社会人は76.6%に及ぶ
ことがわかっています。
(株式会社パーソル総合研究所/パーソルキャリア株式会社「CAMP」,「就職活動と入社後の実態に関する定量調査」,2019,https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/assets/reality-shock.pdf(最終閲覧日:2024/9/17))

自分だけではなく、自分の会社だけでもなく、
社会人になってリアリティショックを感じるのは、
社会一般としてあたりまえ。
この事実を把握したとき、
必要以上に自分の能力や選択を責めることがなくなり、
多くの人が経験することであるなら、あとは乗り越えるしかない、
と自然に前に目が向きました。

現在は、わからないことを質問するのは新入社員の特権だと思って、
とにかく先輩に質問し、先輩の観点を取り入れる時間にしています。

「葛藤は価値につながる」

リアリティショックをはじめ、自分より他の先輩がやったほうが
100倍よい仕事ができるのではないか、
知識も経験もない自分に、本当に価値提供が可能なのか、
と常に働くことへの葛藤を抱えながら配属前の期間を過ごしてきました。

そして、もうすぐチームに配属されて1社員として
自律して行動していくにあたり、「葛藤の当事者である自分が、
世の中の受講者を導く研修をつくれるのか?」
という疑問が生まれ、苦しい時期がありました。

そんなとき、尊敬している先輩方からいただいた言葉によって、
葛藤の捉え方が変わりました。

「榊さんの感じている葛藤は、きっと世の中の新入社員も感じている葛藤」
「葛藤を抱えているからこそ、提供できる価値、
作り上げることができるプログラムがある」

この言葉を聞いたとき、私が面接で、
どんな自分でありたいのか問われた際、
「自分の弱さや失敗をもとに、他者を助けられる人でありたい」
と発言したことを思い出しました。
完璧ではなく、人よりも弱さや失敗があるからこそ、
同じ境遇の人に救いの手を差し伸べられるような
自分になれたなら、私が私として働く意味を強く感じる
ことができます。

働く中で苦しんだり、たくさん失敗して葛藤する自分だからこそ、
受講者に共感して前向きになってもらう研修を作ることができるはずです。
そのためにも、これからも葛藤と向き合い続けよう、
と思うことができました。

今後に向けて

OJT期間を振り返って、今の私が思うことは、
「感情をもつ人間が仕事をするからこそ葛藤が生まれるのであり、
そこに自分が自分として働く価値がある」

ということです。

皆さんも、「なんで自分はこうなんだろう。」
「葛藤を抱えるのが苦しくて逃げたい。」と思うこと
があるかもしれません。

その際は、むしろ、完璧にできない自分だからこそ
作れる価値があることに目を向けて、
自分らしく働くことを肯定することを忘れないでいただきたい
と思います。

これからは、働くことに悩みや不安を抱えている人が、
自分の感情と向き合いつつ、前向きになっていただけるような研修開発
により一層力を入れて取り組んでいきたいです。