【中学入試対策】社会千本ノック Part.2
ちょっとした空き時間に社会科を学べる千本ノック、本日はこちらの3問です。
問題
第1問
日本の税制度について述べた文の中で間違っているものを、ア〜エから一つ選びなさい。
ア.所得税は、個人の所得にかけられる国税である。
イ.法人税は、企業の利益にかけられる直接税である。
ウ.消費税は、ものを買う時に支払う直接税である。
エ.住民税は、個人の所得にかけられる地方税である。
第2問
日本の司法制度において、保障されている権利について述べた文の中で間違っているものを、ア〜オから一つ選びなさい。
ア.裁判官が発行する令状なしには、 どんな場合にも逮捕できない。
イ.すべての被疑者や被告人には、弁護人を頼む権利がある。
ウ.自分に不利益になる質問には答えなくてもよい。
エ.証拠が自白だけの場合、有罪にならない。
オ.刑事裁判で無罪判決が下されたときは、国に補償を求めることができる。
第3問
行政権について述べた文の中で間違っているものを、次のア〜エから一つ選びなさい。
ア.内閣総理大臣は、国会が指名し、天皇が任命する。
イ.国務大臣は、内閣総理大臣が任命する。
ウ.内閣総理大臣と国務大臣で行う閣議で、内閣の方針を多数決で決定して、政治を進めていく。
エ.内閣が統制する機関には、各省のほかに、消費者庁や金融庁などがある。
解答
第1問【2022年星野学園中入試問題(改題)】
正解:ウ
解説
消費税は間接税である。
※直接税:税金を納める人と実際に負担する人が同じ税金。所得税,法人税,自動車税など
※間接税:税金を納める人と実際に負担する人が異なる税金。消費税,酒税,関税,たばこ税,入湯税など
●国税:国に納める税金。所得税,法人税などの直接税。消費税などの間接税がある。
●地方税:地方公共団体に納める税金。
第2問【2022年星野学園中入試問題(改題)】
正解:ア
解説
アの文章は、「どんな場合にも逮捕できない」が誤り。現行犯逮捕は令状は必要ない。
現行犯とは、今まさに犯罪がおこなわれる瞬間やおこなわれた直後を意味する。
イの被疑者とは、刑事事件で罪を犯した疑いのある人のこと。被告人とは、刑事事件で罪を犯したとして、検察官によって裁判所に起訴された者をさす。
ウは黙秘権のこと。黙秘権とは、警察や検察官の取り調べや裁判において、被疑者や被告人が自分に不利益になるようなことを話さなくてよい権利のこと。自白の強要を防ぎ、被疑者・被告人の人権を守るための権利でもある。
エ「疑わしきは罰せず」で、犯罪を証明する証拠がなければ、自白のみで有罪とされない。
オは刑事補償請求権のこと。刑事事件で無罪の判決を受けた場合、国に対して、受けた損害の補償を金銭におきかえて請求できる権利。
第3問【2022年桜蔭中入試問題(改題)】
正解:ウ
解説
ウの閣議はすべての国務大臣が出席し、決定は「全会一致」でおこなわれる。「多数決」の部分が誤り。
内閣総理大臣は、国会議員の中から国会が指名し、天皇によって任命される。
国務大臣とは、内閣総理大臣とともに内閣を構成する大臣。内閣総理大臣が任命し、過半数は国会議員でなければならない。
国務大臣を辞めさせるのも内閣総理大臣の権限。
●消費者庁:悪質商法に関する被害や身近な消費生活に関するトラブルの相談などをおこなう。
●金融庁:お金を貸したり、借りたりする時の仕組みについての法律やルールを作ったり、銀行などの金融機関に対する検査・監督などをおこなう。
【参考文献および画像引用】
・『小学高学年 社会 自由自在』(受験研究社)
・『中学社会科用語をひとつひとつわかりやすく。新装版』(学研プラス)