VR流れ藻(20):イベントの日々
SANRIO Virtual Festival 2024。
にわかに周囲が騒がしくなり、サンリオVフェスが始まっている。ざっと見渡したところで昨年より質と量を増したコンテンツ群が容赦なくぶん投げられていて、とても全部見られる気がしない。弱音を吐きつつB4会場枠:バーチャルクリエイターパフォーマンスのチケットは買ったのでそこは漏らさず見たい。と言いつつすでにいくつか見逃している。まあ再演もあるので問題はないと思う。全公演が一巡するのは3/16のようなので、全体について何か言えるとすればそれ以降ということにはなる。
何であれ、このどことなくわくわくそわそわする感じはよいものだと思う。バーチャルマーケットもかつてはそんな感じだったが、個人的な印象としては今ではすっかり風物詩みたいなものになってしまった。ああやっているね、そういえばそんな時期だね、といった具合の存在であって、年中行事、恒例のお祭りとして根付いたようでもある。行けばやはり相応に面白かったり思うところはあるのだが、一方で集中的にアバターを探したいならアバターミュージアムをあたったほうがよいといったこともある。大型イベントというのも大変なものだなと思う。
一方で中小のイベントというのも相変わらずそれぞれにある。
相変わらずといってもそれぞれ事情は移りゆくもので、理系集会は主催多忙により終了するのだという。理系集会はいわゆる理系の人々が研究やら何やらの話をするところで、何度か覗いたことがある。自分のような半端者にはどうも所在がないのと、何というかこの手のイベントにありがちな立食パーティ的な立ち回りの困難、それに混雑が相まって足が遠のいた。しかしながら興味深い公演があったり、ある種の人々がVRChatに来る際の受け皿になっていたような印象もある。惜しまれるが学術系のイベントも各分野増えているようなので発展を祈りたい。
23日の理系集会では別のイベントでお世話になっているノシメ氏がパーキンソン病の話をするというので久々に足を運んだが、もともと体調が思わしくなく、人ごみに中ったようになり離脱した。パーキンソン病患者に少し関わりがあるので聞いておきたかったのだが、残念なことをした。
翌24日、ぽこ堂にて一日マスターイベント。
これは哲学カフェぽこ堂の一日マスターにかこつけていろいろな人に専門の話をしてもらうイベントで、不定期に何度か開催されている。今回はヤマジャ氏、漁師である。
フレンドなので以前からいくらか話は伺っていたが、ホタテ漁船その他漁師の日々の営みにはやはり過酷な印象を受けた。早朝から時には流氷の間に船を入れての作業であったり、前時代的どころではない船のトイレ事情であったり、怪我であったり、秋鮭もう全然獲れないであったり。どうぞご安全に。しかし毎回マスターされる方きっちり話されるのでえらいと思う。
VRChatで漁師をやっていますという人もあまり聞かないように思うのだが、どういうわけかもう一人だけフレンドにいる。ちょうどこのイベントの前にサンリオのモチポリファクトリー(という仕掛けだらけのアトラクションのワールド)の床に寝転がっていた。そんなところで寝なくてもと思ったが、昨年のサンリオの時もALT3の殺風景で寝心地の悪そうな床に寝ていたのでそういう趣味なのかもしれない。考えてみれば変なところで安全に寝られるというのもVRの特権ではある。流氷に囲まれた船上で寝るのも乙なものかもしれない。