人生のバブル期
20年くらい前は池袋で会社を経営していた。
ちょうどアメリカで9.11のテロが起こった年は365日休まず働いて、その努力らしきものが実ったのか、翌年から自身にとって最大のバブル期がやってくる。
覚えてないが給料は100万から始まって毎月倍々で増え、最終的には1,000万くらい取ってたと思う。
当時は結婚していたけど、妻には十分すぎる生活費だけ渡して家にはほとんど帰らずにホテル暮らしをしていた。
ホテルは池袋だから夜はネオンに誘われ、毎晩のように飲み歩いた。
夕食を食べて、キャバクラを3軒はしごして、アフター。
20時スタートで終わるのは翌朝5時。
だいたい部下や友人がいたので、最低でも一晩で30万は使った。
田舎からわずか5万円を握りしめて上京してきた貧乏少年が、10年ちょっとの月日を経て大金を手に入れる。
ジャパニーズドリームとも思える出来事だが、そもそも夢や将来なんて真剣に考えたこともない阿呆なのでとにかく散財しまくった。
新たな事業としてアダルト系のWeb事業に手を出してみたものの、どれも失敗して億単位の損失を出した。
それでも毎日ウン百万の売り上げは続くので、散財も止まらない。
浪費の嵐で家賃80万円のタワマンにも2年間住んだ。
リビングは35畳、2ベッドルームでトイレは全部で3つ。
キャバ嬢へのプレゼントでブルガリで選んだ商品が思ってたのと一桁違っても余裕の笑みで買えた。
伊勢丹で洋服を買う時は一度に100万は使った。
ルックス的にはイマイチでも、金があって、地位もあって、喋りが上手けりゃモテるもので、分不相応に女性とのお遊びも楽しんだ。
キャバクラも大好きだったけど、交際クラブでの遊びも楽しかった。
20年経って残ったものは何もないけど、普通の人では味わえない経験をたくさんしたのでそれで良し。