創作『かざぐるま』[第13話]
[第13話]春稀 空っぽの教室。僕は一番後ろの席に座っている。自分以外誰もいないので、世界には自分1人しかいないかのように錯覚する。ふと視界の端の方から熱い光線が射してきて、太陽が沈んでいく。しばらくそのままでいると、また太陽が昇って空から暗い色が消えていく。そしてまた空が黒くなって、夜がやってくる。そして太陽が昇り、沈む。何度かそれが続いた。僕はただ席に腰掛け、太陽が動くのに合わせて変わる空の模様が腕に映るのを見ていた。次第に何回太陽が沈んだのか、今日は何日で、今は何時頃な