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エイズ・HIVの正体とは

◆エイズ・HIVの誕生
マリス博士の奇想天外な人生より抜粋

📚 HIVはある日突然、熱帯雨林やハイチから出現したものではない。HIVはまさにある日突然、ロバート・ギャロの手中に現れたのである。それは、彼が新しい経歴を必要とした時と一致している。

また、CDC(米国疾病予防管理センター)はエイズの定義を拡大し、新しい症例を加え続けている。CDCは意図的に統計を操作して、まるでこの病気が広がり続けているかのように見せかけていると言ってよい。

たとえば1993年、CDCはエイズの定義をとても大きく広げた。このことは各州の郡保険当局に好意的に受け入れられた。というのも、当局が新たにエイズ患者を一人報告するにつき、連邦政府から各年度ごとに2500ドルをもらえるのである。これがライアン・ホワイト法である。

(ロバート・ギャロ(Robert Charles Gallo, 1937年3月23日 - )はアメリカ合衆国のウイルス学者)

◆科学者の激烈な競争

🔬死に至る病と恐れられたエイズ。

このエイズの原因となるウイルスを発見したのはアメリカの国立保健研究所のロバート・ギャロだと世界中の人が思い込んでいた。
ところが、フランスのパストゥール研究所のリュック・モンタニエが、エイズウイルスを発見したのは自分たちだと異議を唱えたことから事態が混沌としてくる。

🇺🇸×🇫🇷
どちらがノーベル賞を獲得するのかという科学者としての名誉と、エイズ検査薬の特許料の問題が絡む為に、アメリカとフランスとの国家間の紛争にまで発展してしまう。

1987年、当時のアメリカのレーガン大統領とフランスのシラク首相との間で、両者を発見者とするという異例の政治決着がなされ、一件落着かと思われた。

📍しかし、1989年にアメリカの有力新聞シカゴ・トリビューンの日曜版に掲載された「特別リポート・エイズ問題に関する大調査」が大きな反響を呼び、国際的な論争が再燃する。

このリポートは、ピュリツァー賞受賞者のジョン・クルードソン記者が5000ページを超す政府の公式記録の綿密な調査と、国内外の150名に上る研究者へのインタヴューを通じて、エイズウイルス発見の真実を忠実に再現しようと試みたものである。このリポートによって、驚くべき事実が次々と明らかにされていく。

一人の有力で威嚇的な科学者が1年以上も見当違いのウイルスを追いかけ、あげくの果てに、フランスの競争相手たちによって発見され数カ月前に分与してもらったウイルスと遺伝的に瓜二つのウイルスを、自ら発見したウイルスとして公表した経緯が容赦なく暴かれていく。

実に、ギャロは3年間に渡りエイズの病原体を最初に見出した栄誉をモンタニエから奪い取ることに全力を注いできたのである。

このリポートの全訳がエイズ疑惑――「世紀の大発見」の内幕(ジョン・クルードソン著)である。クルードソンの真相究明に対する執念がなかったならば、“アメリカの医学界で絶大な権力を持つギャロとその周辺の科学者の信じられないような裏切りと欺瞞の事実は深い闇の底に沈んだままであったろう”。

(リュック・アントワーヌ・モンタニエ(Luc Antoine Montagnier, 1932年8月18日 - )は、フランスのウイルス学者である。アンドル県シャブリ生まれ。パスツール研究所に在籍した。

◆なぜエイズは否定されるのか

🔬エイズ否認主義と呼ばれる説を支持する科学者たちの主張の要旨は「エイズはヒト免疫不全ウイルスによって引き起こされるものではなく、麻薬や血液製剤などの直接作用によって免疫機能が低下することで起きる」というものである。

彼らに依れば、

(1)麻薬常用者のエイズ
(2)血友病患者のエイズ
(3)男性同性愛者のエイズ
(4)アフリカのエイズ

それぞれが、独自の原因によって引き起こされている別々の疾患であるとされる。

要約すれば、彼らの主張では、
(1)麻薬常用者のエイズは、HIVが原因ではなく、ヘロイン等の麻薬その物が持つ免疫障害が原因である。

(2)血友病患者のエイズも、血液製剤中のHIVが原因なのではなく、投与された血液製剤中の他人の蛋白質の過剰投与が原因である。

(3)男性同性愛者のエイズは、欧米の男性同性愛者が、肛門性交を容易にする為に使用する事の多い亜硝酸アミル及び彼等が高率に使用する麻薬が原因である。

(4)アフリカのエイズは、病像も欧米のエイズと異なる全く別の疾患患者が、たまたま抗HIV抗体陽性であった場合に、欧米のエイズと混同されて来た物である。等と説明される。

更に、麻薬常習者の場合は自己抗体が出現しやすい事から、抗HIV抗体が陽性であっても、偽陽性である場合が多いと論じる論者もある。

📍論拠としては疫学的な物が多く、血友病患者のエイズでは、スコットランドで報告されたように、“HIV陰性の血液製剤を投与された場合でも臨床的にエイズと見なされる症状を呈した症例が少なからず見られた事”(Lancetに論文が掲載されている)、HIV陰性のエイズが存在する事、ヘロインはそれ自体がリンパ球破壊作用を持つ事が実験的に証明されている事、“医療従事者の針刺し事故の追跡では、HIV陽性とされる血液を誤って刺した場合でも、エイズを発症する場合が余りにも稀” である事、その他が挙げられている。

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