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知的好奇心 | 拡散と特殊

好奇心(curiosity)とは、自分が知らない何かについて知りたい、知識を得たいと欲する心のことであり、様々な活動の動機づけとなるものである。この好奇心には分類があり、知的情報領域における好奇心として知的好奇心(epistemic curiosity)、感覚的領域における好奇心として知覚的好奇心(perceptual curiosity)と呼ばれる。そして知的好奇心にも種類がある。それは、拡散的好奇心(diversive curiosity)と特殊的好奇心(specific curiosity)である。拡散的好奇心は、特定の目標を定めずに新奇な情報を幅広く求めるような行動を動機づける。特殊的好奇心は、特定の対象に目的を定めて、それをさらに深めていこうとする行動を動機づける。一方は帯域幅を広げようとし、もう一方は分解能を高めようとするようなイメージである。ヒトにはこれらの好奇心が共存しており、ヒトが行動する上で必要不可欠なものだ。どちらが優位になりやすいかという点で、ヒトの行動は変動する。そのパターンは、ある程度は先天的に決まっているはずだが、後天的にも影響はあるように思う。
よく使われる知的好奇心という言葉は、基本的には拡散的好奇心を指すように感じられる。知的好奇心という言葉の詳細を認知できていないと、偏りが生じてしまい、弊害が起こる。好奇心の重要性とその本質を理解しておく必要がある。
自分の広く知りたいという欲求と、深く掘り下げたいという欲求のバランスを見極めながら行動を決定していくようにしたい。外にばかり目を向けすぎてもいけないし、周りが全く見えなくなることも問題になる可能性がある。ヒトにとって、様々な側面で均衡を保つことは常に重要なことだ。



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