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同い年のレンズと見る芸術祭

ある晴れた午後、ぽかんと空いた時間に芸術祭を見にいくことを思い立ち、湖畔エリアの鑑賞に出かけました。
こんな晴れた青空の日にはCCDセンサーのコッテリカラーが似合うはず!と思いM9を、ただ50mmだけだと不安が残るなとも思い、GRⅢを鞄のポケットに忍ばせていきました。
28mmと50mm、個人的には単焦点安心の組み合わせです。

午後だけ晴れた日

先日の記事でも記したとおり、大町市は3つの湖を抱えています。
そのうち青木湖には展示がありませんが、中綱湖と木崎湖にそれぞれ作品が設置されています。

涼やかな風が吹く湖畔
M9+summicon 50mm f2 3rd
雲はまだ分厚い夏の様相
M9+summicon 50mm f2 3rd
つくづく鮮烈にシャープだなあGR
GRⅢ
水の記憶
https://shinano-omachi.jp/work/24/
アレクサンドラ・コヴァレヴァ&佐藤敬/KASA(ロシア・日本)
GRⅢ
土砂崩れによって分断された湖でもあります
その後植樹され今の状態に至っているとのこと
GRⅢ
対岸を見つめているようにも見える
GRⅢ


水の底から沸き立っているような
GRⅢ
そばの花が咲く季節
GRⅢ

途中からGRばかりなのは、数枚撮ったところでM9のバッテリーが切れてしまったためです。
あとで復活しますが、半分以上の残量を示しておきながら突然LOWの字が現れるのはあまりに理不尽。
まあでもそれ含めてかわいいんですけど。

やまのえまつり/コタケマン
https://shinano-omachi.jp/work/25/
GRⅢ
制作に使用された服が、落ちきらない土の汚れとともに風に揺れる
GRⅢ
木崎湖は3つの湖の中で最も大きな湖
市街地から最寄というのもあり、アヒルボートや釣船などが用意されています
稼働率はいかほどのものか…
M9+summicon 50mm f2 3rd
以前来た時は普通の白いボートだった
M9+summicon 50mm f2 3rd
ささやきは嵐の目のなかに/ケイトリン・RC・ブラウン&ウェイン・ギャレット(カナダ)
M9+summicon 50mm f2 3rd
吊るされているのはメガネのレンズ
M9+summicon 50mm f2 3rd
「それぞれのレンズが風景を広角に映しこみ、観客は粒子となった風景に囲まれる。」
https://shinano-omachi.jp/work/21/
M9+summicon 50mm f2 3rd
トンボの目のような
M9+summicon 50mm f2 3rd

ここからカメラのおはなし

デジタルM型ライカにどんなレンズを組み合わせるか。
色々な人が色々な試行錯誤の末それぞれの結論に辿り着いていることかと思います。
僕が最初に手を出したのはsummicron50mm f2 3rdでした。
フィルム時代の適度な柔らかさを持ち合わせながらもコンピューターでの設計が始まったことによる安定性も兼ね備えて…というようなことを色々なブログを渡り歩く中で知り、ボディサイズを殺さないサイズ感を求め、生まれ年の個体があることも決め手になりました。

レンズの製造年
こういうの、ちょっとロマンがある
君は何を見てきたんだい、というような

ボディも製造年にこだわってM6とかにすれば?とも思うんですが、今はM9に装着し、ボテっとしたボディにチョコっとしたレンズ、という可愛らしい組み合わせで運用しています。
M9はフィルムのM型ライカに比べて太いとか大きいとか言われていますが、Df然り、僕は結構そういうボディ好きなんですよね…

赤バッジとM9の字はテープで隠す
M9-Pじゃないけど
テープでロゴを隠したM9ならしっかり真っ黒に

シャッター音は「コトン」という感じだと聞いていましたが、どちらかというと「カチョン(ウィーン)」みたいな感じだと思っています。存外にチープな音というのが正直な感想です。
ただそれが丸くボテっとしたボディにさらなるかわいさを加えてくれます。
M10-Pがしっとり重厚に「ジョキン」という音で切り取る体験に対して「カチョン(ウィーン)」という音がすることについては、その他のM型ライカに比べて軽量であることも相まって気軽な撮影を促してくれますし、それなら合わせるレンズも小さくしようかなと思えてきます。
それに僕のM9はあちこち擦れて下地まで覗いてしまっています。
あまり新しいレンズを付けると、ちょっとその差が目立ってしまうんですよね…笑
summicron50mmの、中でも3rdがちょうどいいように思われるのはそんなところもあるかもしれません。

剥がれて凹んで
けれど消えない上品さ


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