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バスケットボールにおける勝敗要因〜攻撃効率〜

今回で、「バスケットボールにおける勝敗要因」は最後になります🏀

以下の論文を元に紹介しています

https://www.waseda.jp/tokorozawa/kg/doc/50_ronbun/2014/5013A058.pdf

振り返りですが、この論文によると、勝敗を分ける要因は6つあります

①シュート成功数 ②シュート成功率 ③ディフェンスリバウンド獲得数

④得点 ⑤攻撃効率 ⑥リバウンド獲得率 でした。

今回は、⑤攻撃効率(PTS/Poss)です

PTSはPoints;得点の略で、PossはPossession;占有の略ですので、

PTS/Possは「占有した中(攻撃回数)における得点=攻撃の質」と言えます

効率性が良いほど、攻撃の質が高いほど、勝利に結びつくことは簡単に想像できますね😁

ちなみに「Poss=シュート試投数+フリースロー試投数×0.44+ターンオーバー」と定義されています

それでは、その指標となる数字をみていきます⬇️⬇️

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グラフによると、PTS/Possが1を超えると勝ちに、0.81を下回ると負けとなる確率が上がるようです

しかし、グラフは白と青のバー共にばらつきが大きい印象がありますね💦

スクリーンショット 2020-03-29 13.36.50

相手チームで言うと、PTS/Possが0.92となると自チームは負け、0.9以下に抑えると自チームの勝つ確率が上がるといえます🧐

どうすれば、PTS/Possが上るのでしょう?

繰り返しですが、分母の「Poss=シュート試投数+フリースロー試投数×0.44+ターンオーバー」ですので、

シュート数を限りなく少なくし、ターンオーバーを減らすことがまず挙げられます

つまり、セットオフェンスで得点を積み重ねることは、PTS/Possを上げることになりそうなイメージです

逆にいえば、相手チームのシュート数を多くさせ、ターンオーバーを増やせば、PTS/Possは下がりますので、勝利に近づくと言えます。

が、、、しかし、シュート数を多くさせて、たくさん決められるのはナンセンスですので、ここでは「難しい状況下でのシュート数を多く打たせる」といった注釈がつきそうです🏀

ではでは、Bリーグ公式サイトによると、

このサイトからはPTSはわかるものの、Possはわかりませんので分析できず😭 https://www.bleague.jp/stats/

スクリーンショット 2020-03-29 14.25.20

では、NBA公式サイトではどうでしょうか? https://jp.global.nba.com/statistics/advancedteamstats/

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これならPTS/Possは簡単に算出できそうです

このサイトのデータを元に今回の項目をちょっと深掘りします♫


数チームしか載せていませんが、PTS/Poss>1となっているのはすぐわかるかと思います

一番上のダラスマーベリックスだと、PTS/Poss=7796/6734=1.175 ですね

少しずつ分かってきたでしょうか?

それでは次に、少し面白いデータを提示します😁

⬇️はNBAの2017-2018レギュラーシーズンのチーム成績です

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この年優勝した1番上のウォリアーズのPTS/Possは、9304/8289=1.122

その下のロケッツは、9213/8209=1.122とウォリアーズと同値です

ちなみに、この年の準優勝のキャバリアーズは、9091/8222=1.105です

それでは、プレーオフになったらどうなったか?ですが、、、⬇️⬇️

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ウォリアーズは、2319/2072=1,119とレギュラーシーズンとほぼ一緒

ロケッツは、1784/1672=1.066とダウン

キャバリアーズも、2225/2089=1.065とダウン

この結果をどう分析しますか??

参考までにプレーオフの結果も載せておきます、、、

スクリーンショット 2020-03-30 21.56.21

僕が感じたのは、レギュラーシーズンと同様の成績を残したウォリアーズの安定感が浮き彫りになった印象を持ちました

自チームの攻撃効率は高く、相手のそれは下げている。プレイオフになると一気にディフェンスレベルを上げているのが数値からの分析でも想像がつくかと思います

少し、PTS/Possも身近な成績に感じてくれたでしょうか??

そうであれば、🙌ですがww


それでは、1ヶ月続いた「バスケットボールにおける勝敗要因」シリーズもこれにて終了です

1つの論文を引っ張りすぎましたが、個人的には面白かったですし、勉強になりました😆

ご覧いただきありがとうございました

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