
三国街道8 堀之内宿→長岡宿
北関東で育ち・育てられ、越後が大好きな自分が三国街道の事を知らなすぎたので、雪が降る前に山を越え、日本海を目指します。
2022.09.22
1.須田さん家の鯉




昨夜は新潟県片貝町にある、養鯉をされている知人の須田さんのご実家にお世話になりました。お父様が私の亡き父と1歳違い、お母様が私の母と同じ歳なので、酒を酌み交わしながら、時々両親のことを思い出しながら酔い、不思議な夢のような時間でした。


歩き始める地点まで、須田さんのお気に入り絶景ポイントに車でご案内頂きました。
車で行くと、歩いては絶対行かないポイントに行ける。
歩くと、車では絶対気が付かないポイントに気がつく。
それぞれ良さがありますね。
2.川口宿









街道の難所と呼ばれる場所で一番多いのが、枠曲した川の外側と断崖に挟まれた地形。
三国街道は文献が少ないので、正しくはわかりませんが、この地は難所であったと思われます。
街道でトンネル歩いたのは、初めてかもしれません。







サン・アンドリア・川口。
魚野川の流れを利用し、冬場に雪おろしの雪を流す水を川口の中心地に送る施設、雪国ならではの施設です。











魚野川と信濃川が合流する川口宿。
川と共に人々の生活が、長きに渡り営まれてきたことだと思います。
3.信濃川








蒲鉾型の建造物は、倉庫的役割以外でも様々な場所で、様々な型で活躍してます。
ゴミステーション、バス待合所、屋上階段室、蒲鉾型は雪国で大活躍です。









三国街道は国道と並走する区間が短いため、市区町村境を越えた時の、"○○市"の看板を目にする事が稀です。
この看板は、街道歩きの大きなモチベーションのひとつで、次の順に高まっていきます。
市区町村境<都道府県境<旧國境
4.小千谷宿








高台から宿場町を見下ろして、そこに向かって歩く、テンションが高まる瞬間です。
峠道を超えた先に宿場町がある場合に、この瞬間を味わえます。今回は峠道はありませんでしたので、珍しいケースです。









小千谷は、麻織物の小千谷縮(おじやちぢみ)で栄えた町、かつては遊廓もありました。
町並みは雪国らしく長い雁木の商店街が、小千谷駅から信濃川に向かって伸びています。
5.錦鯉と牛の角突き





牛の角突きのポスターが貼ってあります。闘牛とは呼ばないのですね。
国内では、岩手県久慈市、島根県隠岐島、愛媛県宇和島市、鹿児島県徳之島、沖縄県本島各地・石垣市、などで行われてます。







酒造に養鯉場、この地域ならではの伝統産業が楽しめます。
自動車で高速道路を走ると、決して目にする事が無い風景、街道は歩みは遅いですが、様々な文化に触れる事が出来ます。
6.妙見宿



2003年10月23日の中越大震災遺構。
隣りの十日町市の知人が、大震災の時は道路が波打って自動車がバウンドしたと、語っていた事を思い出しました。









中越大震災の遺構があった"宇都宮神社"と"二荒社"、どちらにも不思議な注連縄が飾られてます。
栃木県"宇都宮"市には、下野国一之宮"二荒山神社"がありますが、関係あるのでしょうか。









牛の角突き街道のモニュメントがあります。闘牛場が4ヶ所もあるのですね。文化として根強く残っている事を実感します。
7.震災遺構






妙見メモリアルパーク。
震災遺構として、丁寧に正しく残されています。説明看板を読んでいると、いつどこで起こっても不思議では無い、身が引き締まる思いがしました。







信濃川妙見堰。
河川・道路・JR、三者が共同で建設。何故JRが入っているかというと、首都圏の電車を走らせる電源を、ここで発電しているからです。不思議な感じですね。









この付近は、お地蔵様が大切に祀られています。蒲鉾型屋根ではありませんが、大雪が降っても大丈夫そうです。
8.昼食の運







街道歩きの昼食は、運が常につきまといます。
GoogleMAPを信じると、辿り着いたら臨時休業や営業時間外で、心が砕かれる事が何度もあるので、電話すれば良いのに、何故か忘れてしまうのです。
今回の三国街道歩きでも、500mも寄り道して向かった店が臨時休業、1km無駄歩きをしてへこたれたのに、本日又やってしまいました。
あぽろ食堂、素晴らしい名前でどんなお店かワクワクしながら店が近づくと、シャッターが下りる音が聞こえてきます。昼から夜まで休まず営業のはずが…。
近くのヤマザキデイリーで買ったパンを齧りながら歩くことに。次からは電話する様にします。












米山塔と刻まれた石碑。
新潟県柏崎市にある米山を信仰する、山岳信仰の方々が建てた石碑で、長岡付近に多く建てられてます。






長岡市内が近づいてきました。
路線バスが走っていたり、道が広くなってきたり、都会っぽくなってきます。
9.摂田屋

道が単調で退屈していた頃、なんと、昨日お世話になった須田さんが、仕事が終わり車で追いかけて来て、一緒に歩いてくださることになりました。
よく場所わかったなぁと驚き、孤高の街道歩きには、会話ができる相手がいる事は、何よりも嬉しいのです!









機那サフラン酒本舗。
新潟銘醸が造った、サフランで作ったリキュールの事を、機那サフラン酒と呼びます。敷地内には10棟の登録有形文化財に指定された建物があり、中でも息を呑む様な美しい鏝絵蔵は、一見の価値あり!暫く見惚れてました。




"←旧三国街道"の看板があります。
さっき歩いた場所は、旧街道ではなかった事が判明…早速行ってみます。





味噌蔵"越のむらさき"の従業員さんから、ものすごく丁寧に建物や街道の説明を受けました。観光ガイドが出来そうなレベル、摂田屋地域への愛を感じます。






摂田屋は、地域全体が江戸時代のテーマパークの様でした。
酒・味噌・団子、近隣の商店も魅力的で、注目の観光スポットになる事間違えなし!





宮内駅前の青島食堂。
昼食を食べ損ねたリベンジを果たしました。長岡独特の生姜ベースの醤油ラーメン、最高でした!
須田さんとはここでお別れ、本当にありがとうございました!
10.長岡宿

上越線は宮内駅で信越本線と合流して終点。この地下道は信越本線地下道となります。
街道歩きの励みになった上越線、さようなら。

何も考えず、昼食のリベンジして大満足で青島食堂を出たら真っ暗でした…
甲州道中で、山間部の闇の中を歩いた時は、自動車が来ないと道が漆黒の闇の川の様で、恐ろしかったのですが、長岡の街に向かうので一安心。夜の風景が楽しめそうです。












夜の街道、なかなか良いですね。
飯盛女が道、通りすがる旦那衆の袖を引っ張ったりしていたのでしょうね。
只今の時刻は19時過ぎ、殿町の夜には2~3時間くらい早かったです。
ホテルに戻って洗濯しないと…。




ホテルの近くに、酒を買い出しに行くと、"長岡酒の陣"となかなか勇ましいイベントの準備をしてました。
全国的にも有名な酒蔵が揃っている、長岡の底力は凄いですね!
明後日は仕事があるので、明日は泣いても笑っても最終日、潰れた豆がずっと痛いけど頑張ります。