金華山道1 仙台宿→松島
仙台で一日時間があったので、おくのほそ道・松尾芭蕉と曾良の足跡を辿った行軍。大雪の翌日でしたので、かなり歩きずらかったですが、普段の街道歩きとは違った趣きの一日でした。
2023.02.11
1.仙台宿
奥州街道の国分町、芭蕉の辻交差点から、東に向けて3つのアーケード街を歩きます。
1つ目のアーケードはMarbul Road。
珍しいアーケードの交差点。
サンモールと交差します。仙台七夕まつりのニュースでよく見る場所、天井が高くて見事ですね。
ニーパーロクこと国道286号中央通り交差点。とても賑やかです。
2本目のアーケードはクリスロード。
2.名懸丁
愛宕上杉通り交差点を渡り、3つ目のアーケード、ハピナ名掛丁に入ります。
3つのアーケードを抜けると仙台駅前。
果てしなく長い駅ビル、単体の建物でこんなに長い駅ビルは東京駅以外に思いつきません。
線路を跨いで東口に抜けます。
線路を渡る前から、名懸丁・名掛丁の表記が目に入ってきます。
仙台藩政時代に"名懸組(なかけぐみ)"の屋敷があったことに由来する名掛丁は、仙台城下町東西交通の要衝として賑わっていました。
島崎藤村がこの近くの"三浦屋"という下宿で詩集を書いたことが由来。
アンパンマンこどもミュージアム。
近くには小さな子ども連れの親子がたくさん歩いてます。
3.鉄砲町
鉄砲町は城下の東口に位置し、鉄砲を持った足軽が住んでいました。
さぁ城下町から外に出ます。
4.原町
蝋梅の良い香りを楽しみながら、原町商店街を、グチャグチャの雪と、通過する自動車から跳ねる雪解け泥水を避けながら進みます。
仙台は東北なので雪慣れしていると思ったら、積もることが珍しい様で、雪掻き慣れしていない感じでした。
道標という漢字が当たり前と思っていたら、"道知るべ"と案内看板に書いてあります。道を知るという意味なので、妙に納得、豆知識が増えました。
一瞬国道45号と並走。
この国道は宮城県仙台市から太平洋沿岸を北に青森県青森市までを結び、国道の実延長では第4位!
実延長とは、国道の総延長から重用・未供用・渡船延長を除いた延長。
ちなみに実延長ベスト5は以下の通り、一桁国道の中で堂々のランクインです。
1位 国道4号 838.6km
東京都中央区〜青森県青森市
2位 国道1号 730.0km
東京都中央区〜大阪府大阪市北区
3位 国道9号 723.8km
京都府京都市下京区〜山口県下関市
4位 国道45号 714.6km
宮城県仙台市青葉区〜青森県青森市
5位 国道2号 672.3km
大阪府大阪市北区〜福岡県北九州市門司区
雪印の青いロゴマーク懐かしいです。
昔は牛乳といえば青い雪印のパッケージでしたが、不祥事などで店頭からは青いパッケージがすっかり見なくなったので、なんだか不思議な感じです。
5.県道8号
県道8号と絡まりながら進みます。
道標と雪と小学生の姿が、あまりにも良かったので1枚撮影。
見慣れない色のJRの看板が、貨物ターミナルの駅でした。
街道の物流の変化を考えてみると、馬車→鉄道→トラックと変化する中、無くなりそうで無くならないのが鉄道貨物。
近年では温室効果ガス排出量が少ないので見直されており、今後はトラックドライバー不足を補う手段としても、見直されるかもしれませんね。
6.今市
一直線の畷(なわて)。
畷とは、往還筋などの立場から立場の間の人家のない所にある田畑の間を通る細い道。
きっと昔は、周りに何も無かった道だったと思われます。
宮城に来て気付いたのですが、たまたまかもしれませんが、セブンイレブンの看板が総じて控えめ、背が低いのです。気のせいかもしれませんが、気になります。
7.鉄の馬車
今回は芭蕉の足跡を辿ろうと、塩釜まで歩き、そこから船に乗る予定でした。最終便が16:00と思い込んで歩いている中、嫌な予感がして調べたところ15:00。
間に合いそうもなく、鉄の馬車を使うか岩切駅前で少し悩みました。
行きの新幹線で読んだおくのほそ道では、那須野を黒羽に向かって歩いている途中、放し飼いの馬がいたので農夫に借りた、とあったので、私も芭蕉に倣い鉄の馬車に、3駅約7分乗ることに、あぁ悔しい・・・・。
いやぁ時速4kmで歩いていて、突然鉄の馬車に乗ると、速いのなんの、先頭から眺めてましたが、初めて鉄道に乗って恐怖を感じました。
所々に建つ統一された規格の石標。
塩釜市内に入る手前では、塩釜"街道"でしたが、塩釜市内に入ると、塩釜"海道"に変化します。何かこだわりがありそうですね。
8.塩竈神社
結構な段差の階段、きっと男坂。
もうひとつ緩やかな女坂があるはず。
急な階段は男坂、緩やかな階段は女坂、とよく呼ばれてますが、男も女も関係ない気がします…
拝殿には左右に神様が祀られており、一瞬悩みますが、私は左の神様に無事到着の感謝を祈りました。
ちなみに、左宮は武甕槌神(たけみかづちのかみ)・右宮に経津主神(ふつぬしのかみ)、戦の神様です。
東北鎮護・陸奥国一之宮の風格が漂う神社。
25年位前に出張の合間に、東参道からお参りした時と、本日の表参道からのお参りでは、全く印象が違いました。階段は急ですが表参道からの参拝をお勧めします。
9.塩竈港
塩釜市の観光案内の看板がピンク、桜を意識していると思われます。
芭蕉がおくのほそ道を歩く前に、塩釜の桜と松島を楽しみにしている、と語っていたそうな。
塩釜港からは芭蕉の跡を追い、船で松島に。
20年振りで、船は何度か乗ってましたが、確か二階建ての船だった記憶があり、あまりの小ささに驚きました。
10.松島
ガイドさんの説明を聞きながらの約45分間のクルーズ。
東日本大震災の際は、松島湾の260近い島々が防波堤になり、津波は防げたのですが、多くの島の形が揺れで崩れてしまったそうです。
まだ日が短いので、16:00になるとお寺は拝観終了。
テンションが一気に下がってしまったので、大好きなずんだシェイクを啜って帰路に。
この先街道は石巻まで続き、その先は船で金華山に向かうことも出来そう、またの機会に歩きます!
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