遅刻したから引いとくぞ。
編集長を担当しているオウンドメディアには、『RADIO MIKU EX』の番組記事を毎週掲載していて、RSSによって提携ニュースメディアに飛ばしています。
先日オウンドメディアのチューニングについて打ち合わせていた時、アドバイザーから「ミクの記事が●●のカルチャー欄に載るようになりました」と言われました。
●●とは、提携ニュースメディアのひとつです。
RSSで飛んだ記事が、そのどこへ掲載されるのかは相手のメディア次第。
トップ項目になったり、コラムタブに入ったりと様々ですが、話題に出た●●というメディアは、レギュレーションが厳しめで、シモネタ不可だの、見合うジャンルにないとボツにしたりと偉そうで、正直なところあまり好感を持っておりません。
ミク関連の記事は、昨年4月以降掲載してきましたが、どういうわけか●●ではいつもスポイルされていました。
僕は「初音ミク」が商標だからかな、と思っていました。
ファンは「初音ミク」を曲もイラストも含めたジャンルとして認識していることでしょう。
一方で無理解な人、あるいは逆に理解しすぎている人にとって「初音ミク」とは特定企業の商品名となります。
広告展開しているメディアでは、通常特定の商品名を、広告以外で取り上げることが忌避されます。
例えばレトルトカレー全般の話題なのに、出演者がいつものクセで「ボ★カレー」なんて連呼しちゃうと、ハ☆ス食品の担当営業が廊下でプロデューサー捕まえて「困るんだよね。こういうことされちゃあ」なんて凄むわけですよ。
バーチャルシンガーについて言えば、どう考えても類似品のないソフト固有の歌声なんですが、いろんな配慮が行き届くと歌手名のテロップに「ボーカロイド」なんて入ってしまうわけです。
そもそも「ボーカロイド」だってヤマハ株式会社の登録商標なので、アタマ隠してケツ丸出し状態だと思うんですが。
皆さまの公共放送であるNHKだって、10年ほど前からニュースの見出しやリードで普通に「iPhone」なんて書いちゃってますしね。
その上番組では「巡音ルカ特集」なんてやってしまうわけですから、マジ時代は変わってるんですね。
「初音ミク」関連の記事は他のニュースメディアで掲載される上にPV数も高いので、個人的に●●なんてどうせ見てないから勝手にしろ、くらいに思っていたんですが、アドバイザーはいくらリジェクトされてもずっと「カルチャー」カテゴリーに記事を押し込んでいたようです。
それが、昨今の音楽事情にやっと気づいたのか、アドバイザーの執念に根負けしたのか、やっと「初音ミク」を「カルチャー」と認めやがったようです。
こんなに遅くちゃ遅刻だぞ。給料から引いとくぞ。
僕の知らないところで、「初音ミク」をどう捉えるか、まだまだ議論してるメディアもあるんだろうな。
ラジオ局勤務の赤味噌原理主義者。シンセ 、テルミン 、特撮フィギュアなど、先入観たっぷりのバカ丸出しレビューを投下してます。