公開録音やってみた【緑】
5月28日の日曜に、久々の公開録音イベントをやってみました。
ラジオには付き物と言われる公開録音ですが、僕が担当する番組ではかなりご無沙汰。
名古屋おもてなし武将隊の番組以来だから、たぶん5年ぶりじゃないかと思います。
もちろんコロナ禍ということもあって、3年半はやりたくてもできない状況でした。
しかし『RADIO MIKU』では、コロナ禍とはあまり関係なく「機が熟すのを待っていた」という感じなんですね。
たぶん記憶では「公開録音をやりたい」と言い出したのは清水藍だったはずです。
以前から僕が「いつかできれば」と言ってたのは確かですが、出演者たちが自発的に提案するまでやろうとは思ってなかったんですよ。
公開録音は気楽にできそうでいて、実はそれなりにエネルギーが必要です。
観客が見ている目の前で、スタジオの光景をそのまま再現するのは相当難易度が高いのです。
当然お客さんは出演者の一挙手一投足に注目します。
だから必要なのは、企画でもプロデューサーの思いでもなく、ひとえに出演者のモチベーションなのです。
プロデューサーの役割は、そのモチベを実現するだけです。
それに加えて必須なのは、上から目線で失礼な表現となりますが、観客であるリスナーさんの成熟度です。
ファンの思いが強すぎてもいけませんし、ほどよくストロングかつ節度も保たれた状況となれば、それはもうやるしかないわけです。
その上で、この番組で公開録音をやるなら、何もかも自分たちでやりたいと考えていました。
それで僕が音響、ビジュアル、照明、客電のオンオフまでひとりでやることになったわけです。
もし予算が潤沢にあったとしても、あえて自分でやることをお客さんに見せようと思ったわけですね。
そもそもの番組がDo it yourself、つまりDIYなわけで、日曜大工みたいなもんですからなにしろ。
普段の番組と同様、3人で作ってるサマを見せるなら、こうするのがベストだと判断したわけです。
で、企画やら設計やら何やらも、ほとんどアドリブと成り行きです。
舞台にあったバルーンアートも、GWのイベント以来置いてあったのを「緑だからいいじゃん」とそのまま流用してます。
清水から「『強風オールバック』演奏したいです」と言われても、僕が「『みそみそうみゃあ』歌ってもらうから」と提案しても、具体的にどうするかは打ち合わせてません。
巻き込まれた斉藤初音アナも「え、やるんですか?」くらいの受け止めで、3人ともお客さんの前だから一生懸命練習して完璧なものをお見せしよう、なんてことは考えてません。
らじみくは「ウリナリ芸能人社交ダンス部」ではありませんので。
『らじみくサミット』は興行ですから、ちゃんといただいたお代に見合うものはお見せしたいし、舞台スタッフもプロフェッショナルにお願いします。
一方、番組では3人とも野生の勘で動いているので、そのまま再現するのが誠意だと思うわけですね。
まあリキまず楽しく。
お客さんには申し訳ないとちょっと思いつつ、普段の番組のテンションをそのまま公開しました。
会場には、それまでボカロに関心がなかったという方も、10代の方も3名(おひとりはお父さんと)参加していただけました。
やっと番組もここまで成熟したんだな、と感無量であります。
続編もあるでよ。