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ボカコレ、最後のルーキー投稿(ちょいと追記)
なんとか『ボカコレ2023夏』への5回連続投稿に間に合いました。
番組としては、2021年10月の『ボカコレ2021秋』でオリジナル曲を初投稿して1年10ヶ月。
最後の「ルーキー部門」エントリーとなります。
ま、関係者はもとより誰ひとり「フレッシュ」とはほめてくれないので、TOP100でもネタ曲へのエントリーでも大した問題はないんですが。
曲作りについては、こちら↓に書いた通り、多忙の清水藍に代わり、今回もワタクシのバックトラック作りからノーアイディアでスタートし、6月に6曲(オンエアは5曲)のデモを作り始めています。
前回同様に清水が初音ミクV4X、僕がMEIKO V3で調声しています。
清水によれば、ミクのライブラリはSOLIDだそうです。
ちなみに今回の「楽耳未来神社」、5曲目にして初めてのトピックがふたつ。
まず斉藤初音アナが作詞で曲作りに参加。
夏まつりイベントの余興で作った四字熟語なんですけどね。
そして、BPMが139ではなくなりました。
タイトルについて
今回のタイトル「楽耳未来神社」は、デモ曲を作っている最中の6月25日に配信した『らじみく通信』で、清水とのトークから生まれたフレーズです。
細かく覚えてませんが、賽銭箱を作ってリスナーさんに浄財いただくという、ひどいハナシだった記憶があります。
この時は曲とまったくリンクしていません。
そして7月2日に行った収録(7日放送分)で、5曲のデモからBタイプを聴いた清水が、また「神社」と言い出しました。
こうなるとプロデューサーとしては「いま神社がキテるな、トレンディだな」と思っちゃうわけですよ。
ちなみに当初のタイトルは「らじみく神社 社歌」でした。
会社だから社歌、それなら神社も「社歌」だろうとの発想でしたが、口に出してみると「らじみくじんじゃ しゃか」、つまり「釈迦」と誤解され教義的に何かとよろしくないので、すぐに撤回しました。
曲名に「らじみく」とは身内に過ぎるかもしれませんが、「神社」という神聖なる場所を扱う以上、逆に身内に寄せとかないと何かとナニだという配慮であります。
曲調
6曲用意したデモはメロディらしいものがなく、また意図的にマイナーで作っています。
とりわけBタイプはその傾向が強く、60年代のサスペンスものにありがちなエレキインストをイメージしています。
「楽耳未来神社」の設定が固まってから、そこそこ好評だったEタイプを加えて全面的に作り直しました。
ちなみにこのEタイプ、番組開始以前にKORGのiELECTRIBE(iOSアプリ)で作った「Futura」というインスト曲を引用しています。
そしてブレイクに番組ジングルを入れたいと言ったのは清水。
大サビに「神棚拝詞」を引用し、「まにまに」からジングルに繋ぐのを思いついたのはこの時です。
大きな旋律の動きはありませんが、MEIKOに歌わせてみたら驚くほどハマりました。
今回も芸風おんなじ
初回投稿からずっと続けている動画制作。
当初は清水のイラストに動きをつけたり、実写撮影もありましたが、前回の「みそみそうみゃあ」から、僕が曲とほぼ同時進行で絵作りをしています。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/111702596/picture_pc_a5884d435801139f80cf8132a1324758.png?width=1200)
前回同様ダギャーとポメイコの2体が終始登場しますが、今回はこのキャラともう1体を使っています。
まあ僕なんですけど。
たぶんこのテイストを生理的に受け付けない人は多いでしょう。
それは仕方ない、こっちにゃ時間がねぇんだ。
錯覚
前回の動画制作はハッキリ言ってラクでした。
自分のペースでコントロールできるということもありましたが、最大の理由を「自分の制作効率が上がったから」と錯覚していました。
実はそうではなく、「みそみそうみゃあ」は地下鉄車内の横移動というシチュエーションゆえに、少ない素材で組み立てられた、というだけのハナシなんですね。
「楽耳未来神社」の舞台は、神社の拝殿内部、鳥居などの屋外、参道や屋台内部、神社の上空など複数あります。
最初は素材作りに夢中でしたが、そのうち画面の全シーンを作らないといけないことに気づいたのです。
こりゃもうアニメだな。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/111498958/picture_pc_c58f2c32fc8da0de560645a3c0b3e07c.png?width=1200)
例えば拝殿の柱や梁、床などの構造物は、何枚かの参考画像を見ながら、手(Apple Pencil)で描いてます。
また外の植物はフリーサイトのシルエットACから適当なシルエットを利用し、さらにテクスチャ加工で陰陽を足しました。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/112498143/picture_pc_f804015ec6a95bdf32f00471d7cda37d.png?width=1200)
ちなみに大きめの明朝体は、市川崑監督の『犬神家の一族』に触発され、いつか使おうと思っていたものです。
皆さんに馴染み深い庵野秀明監督のエヴァ書体も、原典は同じですけどね。
妥協と連想
実は拝殿の背景、当初は荒れ狂う雷を伴った暴風雨の予定でした。
夜の激しい雨は線の傾き以外に、飛沫や打たれる植物の動きなど、複数のアクションを同時に描写することで「ひどい降りだな」と感じるものです。
とてもそこまで作画出来ないので、「まあいいや」と明滅の激しいEQのLEDに置き換えました。
こんな感じで、どんなに作りたい画があろうと、技術的時間的に厳しいものはさっさと諦め、やれることで組み立てました。
EQのグラフィックを加えたことで、例えば縁日の屋台を動かしたりと、非現実的な素材も作るようになりました。
まあ屋台を動かすことには何の意味もないんですけど。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/111701436/picture_pc_95c4d48ab943db52cb4dbf262612471b.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/111701804/picture_pc_27c4ed2036875d32491c083caa130133.png?width=1200)
さらにメタ設定として、神社の所在地を名古屋市中区新栄の自社ビル屋上としたので、冒頭の説明カットも作りました。
自社の屋上に森を作ってみたら、単なる屋上庭園にしか見えないので、じゃあ非現実的に市街全部を緑化してやろうと、名古屋駅・栄周辺のフリー空撮も加工しました。
ちなみに社屋の合成素材は、かつて見学者に公開していたミニチュアビルです。
行き当たりばったり
最初に清水と決めたテーマは「らじみく神社で肝試し」でした。
まずイメージイラストを描いて作成中のバックトラックに被せ、清水と斉藤初音アナの反応を見ました。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/111498763/picture_pc_bb681660465151a9ca7c5f07ac59ce4e.png?width=1200)
清水の反応は「…」、つまり「つまらない」ということですね。
猛烈な拒絶反応はなかったので、粛々と作画を始めました。
提灯、鳥居、鎮守の森のイメージはこのイラストから流用しています。
最初に作ったカットは拝殿でした。
このパートは曲のキモなので、面倒なことは先にやろうと考えたわけです。
拝殿以外のカットは思い付くままに作りました。
7月末に職場で開催した「夏まつり」というイベントから連想して縁日カットも作りましたが、どこに配置するかはすべて後付けでした。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/111703552/picture_pc_809da70bc333342dbd2483e5e6320753.png?width=1200)
例えばBパート前の風船カットは、先に雑踏カットを作ったあとで「持ってた風船が手から離れたら」とイメージして加えたものです。
続くBパートへの伏線として、暗転させてカミナリを足しました。
こんな感じで、いったん作ったカットから素材を足し引きしています。
その結果「肝試し」の要素はほとんど消え、楽耳未来神社のプロモーションビデオという他ない動画となりました。
行き当たりばったりです。
今後
まだ次回のボカコレにどう関わるのか、そもそもメディアパートナーになるのかもわかりません。
仮に今後も投稿を続けるとして、このところ清水の推し活と被り気味なので「これからもワシが作るんやろなあ」と半ば諦めの心境ではあります。
ひとまず番組が続く限りは動画を投稿していこうとは思うんですが、一方で「芸風はこのままでいいのか」という慎ましい悩みもあります。
思えば第一弾「ごはんのうた」からあまりに遠くへきたもんですよ。
技量を磨いて神がかってきたわけじゃなくて、今回は自ら神がかりましたから、なにしろ。
今後は皆さんからの反響次第で考えていきます。
とりあえず動画にコメント頂戴。
8/7追記
曲作りについて一部文章を加筆しました。
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