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iOSで初音ミクを使ってジングルを作ろう。

さて、我が職場がクリプトン・フューチャー・メディアさんとコラボ企画を始めましたよ。

絵師の皆さまには存分に「radikoバナー企画」で腕を奮っていただきたいわけですが、一方の「ステーションジングル企画」は、ワタクシの経験からもちょっとハードルが高いのでは、と考えております。

DTM環境のない方で「これから機材を揃えるのが大変。部屋にスペースもないし…できれば安くミクを使いたいわぁ」とお嘆きの奥さまもおいででしょう。

そこで本日は、iOS端末をお持ちであれば、1万円以内のご予算でボカロ曲が手のひらで作れてしまうという、驚きのニュースをお届けしましょう。

ミクちゃんに歌ってもらうために最初にすべきこと。そうです、あなたのiPhoneまたはiPadにミクちゃんをお迎えすることですね。
え、そんなことできるのって?ご安心ください奥さま。これができちゃうんです!

PC/Macでも同じですが、まずボーカロイドを動かすアプリが必要です。
ボカロと言えばYAMAHA。YAMAHAと言えばボカロです。
そのYAMAHAさんのiOS版エディターをご購入ください。ここからですよ奥さま!

お値段ですが、こちら、なんと4,900円でございます!

いや奥さま、これからの工程でこれが最も高い出費でして、このあとは、ええ、もうご安心を。席にお戻りくださいね。

このMobile VOCALOID Editor、本家本元総本山のYAMAHAさんのアプリでして、PC版のV3とほぼ同じ機能を持っております。

先に言ってしまうとできないのはV4にある12個のパラメータのうちGrowl(唸るような声を出す機能)とCross-Synthesis(ふたつの異なるライブラリをブレンドする機能)が使えません。
それ以外のパラメータは使用できますので、声質を太くしたりなどの凝ったことも可能です。

PC/Macでの最新版VOCALOID5(V4までと機能がかなり異なり単純比較できない)は27,500円なので、それを思えば4,900円はヒッジョーにお値打ちでございますよ。

さて、お買い上げはお済みですか?
インストールするとですね、VY1 Liteちゃんといういろんな意味で軽い子が入っていて、この子で作品を作ることもできます。
しかし、今回の目的はミクちゃんですからなにしろ。

ここで歌声ライブラリを見てみましょうか。小林幸子さん、東北ずん子ちゃんやら有名どころが並ぶ中に、いますねミクちゃんが。
ライブラリ追加費用は一律2,440円とこちらもリーゾナブル!

比較しちゃいけないとは思いつつ比較しちゃいますよ。PC/Mac版だとエディターと合わせて4万円を超えてしまうんですが、iOSなら7,340円でミクちゃんをお迎えできてしまうんですね。

さて画面を見てみましょう。購入も済み、左上にミクちゃんが鎮座ましましてますね。これがザッツボカロ画面なのですよ。

左の鍵盤状のものがビアノロールです。ここに指をおくと、「ポー」っと鳴って音階がわかります。もちろんiOSですから指で上下へなぞれば、高い音へも低い音へも自由自在。

そして、その右側にあるのが五線紙のようなもので、希望の箇所に指を乗せて行くだけでメロディが作れるわけですね。軽く抑えて左右にドラッグすれば音符を長くしたり短くしたりできます。

ある程度音符を置いたら、出だしの音符を軽くタップしてから、下の列にある”LYRIC”を押します。
ここで歌詞が入れられるわけですが、注意点をひとつ。

歌詞の入力は基本的にはひらがなです。ひとつの音符に対して1音節(「あ」「ざ」「じゃ」「でぃ」とか)を割り当てるわけですが、「こんにちは」と歌わせたい場合、最後の「は」はそのままでは”ha”と歌われてしまうので「わ(wa)」と入れる必要があります。

そして例えば5つ音符が入力されている状態で「れでぃおみく」と入力すると、自動的に全ての音符へ順番に歌詞が割り当てられます。もちろん1音の歌詞を直すこともできます。

さて、今回のピアプロコラボで募集してるのは、5秒・10秒・20秒・30秒の4種。どれかひとつでもOKですし、バリエーションで複数の秒数をご応募でも結構ですよ奥さま。

例えば10秒だとBPM=120で5小節。4小節作って1小節が余韻という感じですね。BPM=150なら6小節と1拍と、早い分ちょっと伸びますね。

あ、奥さま行かないで!申し訳ございません!BPMというのはBeats Per Minuteの略でして、曲のテンポのことでございます。

こちらのMASTER TRで選べます。
BPMは「1分間で4分音符♩が●個鳴る」ということなので、お好きなテンポの数を5秒なら48、10秒なら24、20秒なら12、30秒なら8で割ると、小節数が出るわけですね。
これ、ここだけのサービス豆知識でございますよ。今日は奥さま来てよかった!ねっ!

さて、これで小節数は決まった、ミクさんも歌った。でもちょっと寂しい。え、アカペラでいい?
謙虚だなぁ奥さま。

ここでね、バックトラック…わからない?カラオケをですね、作りましょうね。
カラオケが作れるアプリはいくつもあります。

例えば純正のGarageBand、通称ガレバン、こちらは無料アプリでございます。

これだとMobile VOCALOID EditorのACTIONメニューからAudioCopyを選んで、ガレバンのマイクトラックにミクちゃんの声をペーストしてトラック作りもできますよ。


逆にガレバンで作りこんだトラックをSONG画面トップで「共有」→「次の方法で開く」→Mobile V  Editorの手順で貼り付けることもできるんです。

あとサウンドに凝りたい向きにはKORG Gadget(画像上)やRoland Zenbeats(画像下)もございますよ。

YAMAHA、KORG、Roland…日本のシンセ3大メーカーですからね、品質はどれも保証いたします。
ZenbeatsだとRolandの名機ヤオヤが使えますからね。いや奥さま、ネギは売ってないよ困っちゃうなあ。

ま、これらのアプリは質が高いですが、サウンドに凝れば凝るほどお代がかかってしまいます。こちらはお客様負担となりますのでご了承くださいね。

今回はひとまず無料ということで、ガレバンをお薦めさせていただきますが、こちらでもトラック作りは充分できますのでね、ハイ。

え、ちょっと高くなってもご自宅のPCやMacで作りたい?ありゃ奥さん、存外リッチだ。
それなら最新版の『初音ミクNT』ですね。1万円台でエディターのPiapro Studio NTと、バックトラックが作れるStudio One5 Artistも入ってますからね、ええもう、こちらもお薦めです。

さあ、これで後はお好きな場所で、お好きな時間に楽しくジングル作り。後は出来た作品をピアプロに投稿するだけ!
奥さまの作品、お待ちしてますよ!

ラジオ局勤務の赤味噌原理主義者。シンセ 、テルミン 、特撮フィギュアなど、先入観たっぷりのバカ丸出しレビューを投下してます。