発売から3年のRoland MC-101、悶絶アップデート(追記あり)
先月のハナシですが、Roland MC-101に久々のアップデートが来ました。
前回の更新は2021年5月でしたが、毎回毎回デフォルトの機能を思い出せないほどに進化しています。
3年前の商品ですからね、なにしろ。
今回の1.80で追加された機能はこちら。
Roland Cloud で配信しているMC/MV Production Packsのインポート機能を追加
クリップのセーブ機能を追加
アンドゥ/リドゥ機能を追加
MFXの種類を追加
外部MIDI機器からのメッセージをMOTIONに記録する機能を追加
Tone Partial Editor機能を追加
Scatter editに機能を追加
WAVファイルのプレビュー再生に機能を追加
使用する電池の種類設定を追加
ショートカットの種類を追加
このうち個人的にマンモスうれPのは、アンドゥ/リドゥ機能、Tone Partial Editor機能、MFXの種類追加の3点です。
まず、やっと付いたアンドゥ/リドゥ機能。
これまでMC-101で追加された機能は、その数もさることながら、上位機のMC-707同等となるものも多く、価格から見たコスパも激しく良いのです。
が、コンパクトな筺体でノブやボタンに限りがあるため、新機能にはShift+みたいなコマンドが増えまくり、お世辞にも使いやすいと言い難いところ。
目を瞑りたいものの、実はその点に起因する誤操作も多かったので、こちらは大変嬉しい追加です。
さらにTone Partial Editor機能、すなわちシンセ機能の追加には「マジか!」とエキサイト。
もともとMC-101のトーンには簡易的なエディターがあり、サウンド全体のカットオフやレゾナンス、エンベロープ(ADR)、ポルタメントやビブラート程度は弄れました。
今回のバージョンアップでは、4つのパーシャルそれぞれの波形を選べるようになり、ストラクチャー(2つずつのパーシャルの組み合わせによるモジュレーション)の設定も可能になり、いわゆる4VCOシンセのような音作りが可能となりました。
ただし、細かいエディットが可能になったとは言え、あくまで101は簡易版。
パーシャルごとの音量レベルは調整可能ですが、フィルターやパン、エンベロープ(フィルター/アンプ/ピッチの3種独立)は、パーシャルごとにエディットできず、デフォルトと同じく全体で1基です。
フルエディットはソフトならZENOLOGY、実機ではMC-707以上となりますので念のため。
パーシャルごとの調整は無理とは言え、エンベロープはADSRタイプとなったし、フィルターでVCFを選んだ場合、タイプをFLAT/TYPE JP/TYPE M/TYPE Pの4種から選べるのがもう最高。
FLATはおそらくZENOLOGYのノーマル仕様で、JPはJUPITER-8、MはM○○G、PはPr○Phet-5を指すのではないかと思われます。
もちろんこのフィルタータイプ、ZENOLOGYでも選択できますが、実機だと同じZen-Core音源を採用したJUPITER-X(m)にもあり、楽器店の店頭で試奏して大ハマりしたんですよね。
OSCで効果がわかりやすいノコギリ波やSuperSaw、あるいはMGやらP5やらとアタマについた波形なんぞ選び、パッドを鳴らしながらタイプを切り替えてカットオフとレゾナンスを弄り倒し、最後はチャールズ・ブロンソンばりにアゴをさすって「う〜ん、デイブ・スミス」なんてやりがちです。
いや、実際やってしまいましたワタクシ。
コードプレイと組み合わせると、こんなちっちゃいボディで鳴らしてるとは思えません。時間泥棒間違いなしです。
注意点は、サウンドファイルなどすでに完成された音源を選んで弄る場合。
パーシャルごとにフィルターやエンペロープが設定されていると、そちらが優先されるようで、いくらノブを弄っても音の変わらないパラメータがあります。
アップデート前にも全然カットオフが効かなかったという事案がありましたが、理由はこれなんだなと判明した次第であります。またバグなのか、サウンドファイルからドラムサウンドや、SDZファイルの読み込みに失敗すると、その後カードを抜き差ししないと正常なロードができなくなります。
ここは次の改修を待ちたいところです。
【2023/12/1追記】
ver1.81にてサウンドファイル周りのバグは改善されていました。
アップデート放置していてすいません(現時点の最新バージョンは1.82)
前述のように、MFXにもエキサイターなど3つのエフェクトが追加され、ZEN-Core音源とのコンパチ度がより高まった今回のアップデート。
シリーズ最廉価にして最強のマシンへまた一歩近づきました。