私的報告書・上半期(2ヶ月遅れ)
気づいたら12月になってしまわれた。ああ(ため息)
さて、4月から続いている開局キャンペーンですが、あくまで不肖・みくばんの視点で、今年度上半期の総括をしてみたいという稿です。
無論、口も悪けりゃ筆も荒いこのワタクシが、寸暇を惜しんで勢いだけでろくすっぽ推敲もせずに書き殴るわけですから、オフィシャルのレポートでも何でもありません。
内容が気に食わないからと、プリントアウトしたこの記事を「上」と書かれた封書にして棒切れに刺し、職場の前をデモ行進などなさいませぬよう何卒。
わたしゃその時の都合で立場をコロコロ変えるんですから。
準備期間
さて、1月からは細々と帯の10分番組をスタートしたわけですが、4月までにピアプロコラボやらグッズの企画やら、キャンペーンソングの選定やらを並行してやってました。
そして当初から目論んでいた独自デザインのキャラクター、番組、キャンペーンソングの3要素が出揃ったところで、4月から正式にキャンペーン突入。
週末の30分番組『RADIO MIKU EX』とステーションジングルのオンエアを開始しました。
増長物語
『EX』は清水藍だけではなく、必ずクリエイター(ねじ式さんも含む)とのトークを入れるスタイルを死守したいと思ってました。
昨年9月に放送した『30 分じゃ伝えきれない初音ミク』でもわかるように、パイセンひとりでも番組は作れます。
が、作品を世に送るクリエイターの言葉を抜きに、この番組を成立させたくなかったのです。
無印はパイセンをボカロ曲マイスターとしたリスナー目線で作っているので、EXではパイセンが立場的に下になる構造にしました。
それだけでは単なる定位置のホステスなので、ミクさんのマスターになってもらうことで、パイセンの成長物語になったら面白いと考えたわけです。
が、最近のねじ式先生とのやりとりを見ていると、パイセンの増長物語になって、予測外の面白さが滲み出てしまっています。恐るべし。
ピアプロコラボ
そして番組バナーイラストと並ぶピアプロコラボ企画ステーションジングルは、とにかく自局に初音ミクさんの声をバラまきたい一心で企画したものです。
もし苦情が来ようが、「知らん!」の一言で片付けるくらいの気概はありました。
幸いにして、その手のクレームはなかったようです。
今だから書けますが、イラストとともにクリプトンさんから規定を守った応募作品が毎月届き、選考は僕とパイセンだけで行いました。
ジングルの募集は1月から始まっていたので、4月分はかなりの分量から選ぶことになりました。
それぞれ気になる数作品ずつピックアップし、お互いに披露するわけですが、あ子さんの作品はピタッと意見が一致し、最初のジングルとなりました。
最初のバナーとなったこころりPさんの作品についても同じですが、その後の選考の座標軸になるわけです。その意味で、後の作品選びにこのお二人が果たした役割はとてつもなく大きかったです。
ちなみに僕の選考基準は、繰り返し見聴きしてすんなり入るかどうか、その月のイメージ(6月であれば梅雨とか)に合うか、という2点でした。
また似たような作品が続かないようにして、毎月メリハリをつけることも意識していました。
よっこいしょ
実は4月になっていろんな企画がスタートしたところで、いろいろと疲れてしまい、あとは撒いたタネが芽を出すまで待っていればいいや、と思ってました。
ところが、上層部からキャンペーンソング「時代を超えた遊び場で」のMVを作ってヨシ!と号令が出るわ、InterFM897『たかぴぃのクリエイターズミッドナイト』とのコラボが本格的に動き出すわで、芽生えのスピードが予想外に早く、休んでいられない状況になりました。
また春ごろから企画を始めていた『らじみくサミット』も、コロナ禍が収まらないことから、リアルとオンラインの両案を考えざるを得なくなりました。
そんな中で僕自身、濃厚接触者の疑いで2週間自宅の個室から出られない軟禁生活を強いられ、結果として休んでられない時に無駄に休むハメになりました。
ようやく軟禁から解放された時「今回はあきらめてオンラインにしよう」と考えざるを得ませんでした。
まあ、ホントにコロナはクソですよクソ。
サミットで見つけたこと
7月の『らじみくサミット』は、オンラインということもあり、正直なところ周囲が期待したほどの経済効果は得られなかったんですが、ラジオの本領である「パーソナリティたちの人間関係」が、初音ミクと並行して大きな柱になったことを感じたのが一番の成果でした。
これまでの企業コラボの基本的な構造は、「初音ミク」というシンボルに人が集まるものだったと思うんですが、どうも我々のコラボの面白さはそれだけじゃないな、ということを考えるようになったわけです。
僕らはセンターに置いた「初音ミク」のイメージに手をつけるようなことは考えず、むしろキャンプファイヤーのように中心を避けてぐるぐる周囲で踊っていたわけです。
それなら輪の中にねじ式先生やたかぴぃさんも巻き込んで、その周囲の関係をさらに濃くするのがいいと感じ取ったわけです。
半径390メートルの太陽系
そして翌月に始めたのが『らじみく通信』でした。
ご覧になった方ならご承知のように、ここにはグッズと一部の装飾品以外、初音ミクの姿も声もありません。
ただパイセンと、時折アクリル板に映る変なおじさん、たまに10代と20代の女性が加わって喋っているだけです。
これは、キャンプファイヤーの輪を、中心から390メートルくらいまで広げたらどうなるか、という実験でもありました。
限りなく中央のミクさんに近いのが『EX』、そして無印の『らじみく』、さらに『らじみくサミット』が取り囲み、最も離れた軌道に『通信』があるわけです。
それら全ての惑星に対し、パイセンがまるでニュートリノのごとく貫通しているという構造です。
しかしながら、この企画を始めて上半期までの9ヶ月間、良くも悪くも最も大きかったのは、リスナーさんと会っていないことでした。
ツイートと投稿でしか反響が伝わってこないので、実際にリスナーさんと対面したら何を言われるのか、さっぱり見当がつかなかったわけです。
自信はあるのにどうにも不安。そんな落ち着かない半年間でありました。
(下半期に続く、たぶん)